珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

映画レ・ミゼラブル

私は心底映画に向かぬ人間なのかもしれない。

 

レミゼは一度舞台で観たことがあったのですが

CATSに続いて二度目の観劇だったので

CATSみたいに感動する舞台だと思いわくわくしていた私は

ストーリーがあり複雑な舞台、

色が黒な舞台、

その時の印象は「回る、暗い」でした。

それをその時受け止めきれなかったのだろうなとずっと思っていたので

映画で観られる日を楽しみにしていました!

 

最初の囚人のジャン・バルジャン描いてるところ、

あれは舞台ではぐるぐる回ってた記憶

映画だと船を引いてますね。

 

ジャベールに旗を持って来いと言われて持ってくるジャン・バルジャン

あの姿はジーザスがかぶります。

まるで自分をはりつける十字架を運んでいる時のようです。

でもあの旗はとっても重そうで重量挙げしている人を見るようで

個人的に色々なことが予想されて痛かったです。

綺麗に映っているので余計に。

私はああいうのは薄ぼんやりと見たい、というかむしろ見なくてもいいですね痛いので。

 

妹の子のパンを盗んで19年牢獄にいたジャン・バルジャンは仮釈放された。

 

その後も許可証のおかげで辛い、見ていても辛い。

世を憎んでいたジャン・バルジャンに神父がワインとパンくれる。

その後あなたにはキリストの血が流れてる的なこと言うんだから

ジーザスのワインは私の血、パンは私の肉(合ってるかな?)ってことですよね。

助けてもらったけれどまだ憎んでいるので教会の銀食器盗んで逃げてしまう。

で捕まって教会に警察と戻ってくる。

警察がこの男が神父様が銀食器くれたと言ったと言っていましたニュアンスのこと言ったら

その通りです、でも一番いいのを忘れていくとは的なこと言って蝋燭立てくれる。

この出来事でなんてことをしてしまったんだろうと思うジャン・バルジャン

で新しく生きるぞ~ってなる。

ここで私は実際救ってくれたのは神父なのに

そこから神に繋がってしまうことが不思議だなぁと思います。

でもそれは私だからなのは分かっていますが。

 

そこから八年後市長になる。

わざわざピンクの服着てましたが着なくとも分かる美しさ。

髪切っても綺麗ですからね。

この娼婦のシーンおぼろげに覚えてる。

あの歯のシーン等ああいうのもことごとく無理です痛いです。

 

でもなんだろう・・・なんでこういう映画って

ん~言い方難しいけど汚れてるっていうか

こう・・・暗いっていうか

色彩の基本が黒っぽいのなぜ?

舞台も確かに暗かったからそういうことなのかなぁ?

 

コゼットのお人形さんみたいな可愛さ。

 

あの夫婦の剥ぎ取り方の上手さは凄いですね

コミカルに怖い!

エポニーヌはただ私は可愛がられてあの子は働かされているという状況があるだけ。

 

ジャベールに言われて違う人がジャン・バルジャンとして捕まっていると知る。

それで囚人番号言いに行く。

あの時迷っていた時も言わないと私は地獄に落ちるという考えなんですよね。

 

成長したエポニーヌはマリウスが好きで

でもマリウスはコゼットに恋し、

コゼットもマリウスに恋した。

昔は私が愛される側だったのに今は逆と考えるエポニーヌ。

このエポニーヌの状況やマリウスの言葉いちいち突き刺さってしまいます。

すごくエポニーヌの心は響いた。

ジャン・バルジャンの家に入ろうとしたお父さんにひどい目にあうのは分かっても

マリウスのため尽くす姿は悲しくも美しい。

なんだかアイーダぽいですけどこちらが元となっているのかもですね。

結構周りの方々がレミゼ泣くって言われてたのですが私泣いたのここだけです。

ここはうたれた。

 

広場の象はオペラ座ハンニバルの象みたいですね

 

若者たちが歌う歌なぜ赤と黒

当然赤と白と青なんだと思ってたので

ブラックときてすごく驚いた!

 

学生の中にパッと映った瞬間に岩崎さん?!と思ってしまった人いたけど

それ話したら松島さん、永野さん、JOYさんいた!言われてそんなに?って思いました(笑)

いるかな?

 

バリケード作って戦おうとしたけど市民がついてこなかった。

民衆は移ろいやすい。

とりあえず市民がついてこなかった時点で戦うのをやめて欲しいなと願ったけれど戦いは始まってしまって・・・

本当に最後まで戦わないで欲しい。

今までの痛いことでさえ辛くてちゃんと見てなかったんですが

もろ戦いなのでずっと目を閉じてたのでここ何があったのかよく分からない。。

こういうとこやっぱり映画向いてないなぁって思います。

舞台なら大体血は出ないし

例え戦っていても観るところは自由だからおぼろげに見られますけど

映画ってなんでもクリアなので・・・。

本当に向かない。

 

エポニーヌの美しさ!!

エポニーヌがマリウスを最後まで救ってくれますね

マリウスはジャン・バルジャンに助けられるわけだし。

 

ジャベールの始末を自分たちで出来ないというのは確かに学生たちの本質なのでしょうね。

人を殺すのは出来ない、と。

 

ジャン・バルジャンに救われたジャベールは迷ってしまいます。

 

ジャベールは高いところの淵を歩くのが象徴的です。

ギリギリを生きている、危うさね。

 

法律というのは人が作ったルールです、

もうひとつさっきから言ってるのも私は人が作ったものだと思ってます。

そういうのを信じてしまうと疑った時に迷ってしまうのか

白黒はっきり出来たら分かりやすくてすっきりしますがそうなることのほうが珍しい。

ほとんどが分量の違うグレーなのだと思います。

そう思えなくてもなんでも死なないで欲しい。

人が作ったものが絶対だと思い、信念が揺らいで死んでしまう人がいるならば

人間の良さであると思われている考えることが出来る脳も

進化したのか退化したのかわからないですね。

 

マリウスとコゼットは結婚しますが

二人一緒になってもマリウスの立場は上の位に戻ったわけで

状況を考えると幸せになるのか不安です。

 

ああ無情って凄いです。

無情だと冷たさしか感じませんが

ああ無情だと温かみや物語が浮かびます。

 

この話はいろいろな階級立場の人がいるので

それぞれ皆響くなにかが見つけられるのでしょうね。

そう言う意味ですごいと感じました。

 

フランスの愛ってなんでも入ってくる気がする、

というかそこが基本?

ルパンとオペラ座読んだとき似てるなぁって思った。

これフランスで作ったらまた違ったのかなとか思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

終わった直後はもうこんな痛い映画・・・と思ってしゅんとしてたのですが

こう書いて気持ちを整理してみると思った以上に考えていて

見てよかったんじゃないかと思ってきました。

ただ私あまりこういうの得意じゃないなと感じたのもまた思ったことの一つでした。