この本に関すること(ちょっとでも関わってればOK)を詰め込みたいので
感想とは呼べないかもしれません。
そして私は文楽は映像でしか見たことはありません。
まだ生で観たことないんですけど観に行くんです文楽。
なのでそれまでに読んどけ!言われて読みました。
三浦しをんさんは駅伝のやつ読んで私ああいうのは好きなのに
月魚?あれ毎回表紙好きで手に取るのに開いて三行でああ読めないと直感してしまう。。
つまりこの本は読めるだろうか…と心配しましたがまえがき読んでああ大丈夫だと確信しました。
この本は面白い。
この間、らららクラシックのバレエ特集の再放送あってみていました。
足がふわっと上がって軽くて綺麗だな~とか
ザ・カブキ見て、こういうのもあるんだな~緊張感凄いな~とか思ってました。
そうしたら石田衣良さんが"月の上"にいるとか"刀の上を歩く"とか言ってらっしゃって
え?何この人何者?と思い、冷静に考えたら作家さんでした。(※作家さんだとは元々知っていましたけどびっくりしすぎて)
これ本当に凄いと思う。
観た人だけに通じる言葉ではあると思いますけど
“月の上”と言われただけで現実ではないような美しい神秘的な世界とイメージ出来るし、
そこで踊るというのはバレエの重力を感じさせない動きを表すのにとても分かりやすい言葉だと思いました。
“刀の上を歩く”もザ・カブキを見た後、刀と言われて誰もが日本刀をイメージし、
刀の上は頼りなくて危うい、命の危険を感じます。
そこを歩くのだからその緊張感を共有出来る気がしました。
しかもザ・カブキの世界観を壊さないたとえなのも凄い!
というわけで作家さんはなんて人だ!と思いましたという話です。
まえがきで既に感じたことのある感情を文字にしてしまっていて
それだけでうわああああああああと興奮します!凄い!
(さっきから凄いしか言ってない…笑)
実際に舞台を観ていないせいなのか
演目について書かれた章よりも
人形さん、三味線さん、太夫さんなどを訪れて書かれている章の方が好きでした。
舞台の裏側って楽しいですよね~♪
文楽の時間、10年が単位となる時間、これ驚いた!
文楽というイメージから出演者さんがUFOキャッチャーや携帯使ってると凄い親近感です(笑)
「体に三味線を合わせるのではなく、三味線に体を合わせるんです」
これ多分どんな楽器やっても同じだよな~って思う。
楽器やってる人ってよく体の形変わってますよね。
指とか変形するよね。
だから私はこの言葉はそりゃそうだろうなと思いますが三浦さんはそう思ってなくて面白い(笑)
楽器は自分の体でないのだから慣れないうちは体は楽器邪魔だと思うよね、だからきっとあんなに言うこと聞かないんだろうな。
バチ持つのって痛いんだなって思ったら、ギターのピックはどうなんだろ?って思った。似てるのかな?
そう。
この本電車で読んでたら隣の方に覗かれたことがあったなって今思い出した。
やっぱ珍しいし、私みたいなやつが読んでるのも珍しいだろうし奇妙だったんだろうなと。
三味線分解出来るんだ驚き!
分解できるというのから組み立てなければいけないと思うわけですが
これは組み立てる楽器やっていたなら何か感じることあったのかもしれない。
ザ・カブキの元のあらすじ読めて嬉しいのだけど人物出過ぎでこんがらがります。
話が掴めた気はしないけど後で出てくる人物が説明はされなくても前の話で既に人形が登場している、なんて超面白い!
名前付ける話はちょっと運命を感じましたね驚く!
エレキを感じるなど
私はこういう話を見ると毎度私の環境と何一つ変わらないなと思う。
パッと見て何かが違うので凄いと思うけれど
裏側聞くと変わっているところなど一つもない気がする。
文楽に生きる人だからしていることなのではなくて
どんなことをするにしてもすべきことは同じだなと思う。
それと同時にそれを先行してやり続けている方を敬うべきだと思う。
というわけで文楽楽しみ!