珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

『Painted Desert』『Liebestod-愛の死』−2017/06/02−

2017/06/02㈮19:00

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

小ホールだと思ってたら大ホールだった!
バルコニーの木組みがクロスされてる柵が温かみあって素敵!
小ホールより普通のホールの形です。

 

座席 最前

行って座ってみて思ったんだけど私、最前取ったっけ?
はーーーーー前の方だよね三列目とか?と気を抜いてたので動揺する(笑)

https://www.instagram.com/p/BU1gLxbADb6/

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1.『Painted Desert』(Noismレパートリー)
演出振付:山田勇
衣裳:山田志麻  
映像:遠藤龍
出演:中川賢、石原悠子、池ヶ谷奏、リン・シーピン、浅海侑加、チャン・シャンユー、坂田尚也、井本星那(準メンバー)
 
2.『Liebestod-愛の死』(新作)
演出振付:金森穣
衣裳:宮前義之(ISSEY MIYAKE
音楽:R.ワーグナートリスタンとイゾルデ》よりPrelude & Liebestod
出演:井関佐和子、吉﨑裕哉

youtu.be

今回の公演、公式が事前に写真や動画上げてくださって高まる高まる!

見たくなっちゃうよね~

twitter.com

 

そういえば書いたことなかったかも~と思ったんだけど

私、Noism サポーターズ Unofficialに入っています。

公演行くともらえる会報を送っていただけて新潟住みでない私にとって有難いです!

公開リハへ行けるという特典もあるんですが

なかなか予定が定まらないので行けなかったんだけど

一度見てみたいなぁと思います~行けたらよいなぁ!

noism-supporters-unofficial.info

 

 

以下ネタバレです。

前に彩の国来た時、真っ暗だったから劇場向かう時間でも明るい空に不安を覚える(笑)

日が伸びましたね! 

 

 

 

開演前確かに静寂があって心地良かったです。

いつだっけな~開演前の暗闇を共有するみたいなお話を聞いたと思う。

暗闇は見えなくなるから私がどうこうしてるわけじゃないけど

静寂は私も、周囲の方々も静かに座って心待ちにしていてこそ生まれるから嬉しいです!

 

2作品とも静だと思う。

日常のとりとめのないことを抜き出してあるようなあまり体験しないこと。

 

Painted Desert

これは私がDesertをサラサラの砂と思ったから考えたことです。

よくよく考えてみれば別に砂漠は砂という意味ではないのだけど。

入場時貰ったリーフレット?に「白いキャンバス」という表現がされていて

「残るのは印象だけ」という言葉故に脆さを感じたものだから。

ペトリファイド・フォレスト 化石の森国立公園の見どころ・楽しみ方

PaintedDesert=化石の森国立公園らしいですね^^

この化石の森というのはかつて熱帯雨林のような気候であった時代、

恐竜の生きた時代が過ぎて火山灰により木々が化石化しているかららしい。

年輪も分かりそうな断面が綺麗にあるようですがこれ写真だと直径分からない~

相当大きいのかな?手も回せないレベルだろうか^^?

いずれにせよ木々の生い茂っていた場所が化石化し、

その北方地区は砂漠(=木々の育たない土地)になってるって不思議な土地ですね。

地層の現れている土地ってテンション上がるけど分かりやすく地層が見えるのって綺麗!

写真だけでも地平線と空が否が応にも日本じゃないと伝えてきますし、

アメリカは見たこともないようなスケールの場所多いですが

ここもいても信じられないほど夢か幻かって感じなんでしょうね。

そういえば急に思い出したけれど数年前にカナダとアメリカの境あたりだったと思うんだけど

ジャイアントセコイアという直径が5mくらいある木の森を写真で見せてもらったことがあって

その写真の光景がめちゃくちゃ美しかったのと、

その時ベジャールさんの水の中で踊る作品とピナバウシュさんの土の上で踊る作品のDVD見たので

こういう大樹に囲まれた光景の中踊ってるのが見たいと思ったのを思い出しました。

舞台に木はないんだけどこうして調べてると関連性感じてしまいます(笑)

 

影美しい。

これこそ白いキャンバスに何かを置くようなものでは?

鉛筆だって紙に書いたら消しゴムで消しても筆圧で完璧に消えないってのに

影って消えちゃうんですもんね、儚い。

でも生・LIVEを好きな人は消えちゃうからこそ愛してるってのはあると思うんで

あの美しい光景はずっと見た人だけの特別な宝物としていそいそ閉まっておける特別感。

過去の公演を羨むのはもう見られないからです。

私は今回この美しい光景を知ってる・見たというのは今後ずっと密かな自慢です(笑)

例えハリーポッターみたく記憶を抜き出して見られたとしても

それは私が見た記憶でしかないのです^^はっはっはっ

 

藤虎→背景の照明が綺麗な藤色だったのです。
その淡い色合いと移り変わりはマジックインムーンライトやララランドも思い出しました。

 

PaintedDesertはダンサーさんの光景も美しいんだけど、影もめちゃくちゃ美しい!

三方(コの字型の壁)が白いのでライティングと共に三方に影がうつって美しい!

これは引いて見ると格別に美しいんだろうなぁ(*´ `*)


表の顔、裏の顔も全部その人であってたまたまその人の知らない側面を見て

あれこれ動いてしまうだけなのかもしれない。

人は様々な要素があって表だろうが裏だろうが全て含めて人であってその人でしかない。

どんなに一緒でも知ってる部分はほんの少しなんだろうと思う。

特に好きな人であれば自分の中で比較的好ましいと判断した側面を見せちゃいがちなのでは。

平和な談笑は抱える思いの一側面を出し合っての一瞬。
平和な会話も様々なものを持ちつつ共有される一瞬。

暗い話じゃなくて話してる内容以外にどうでもいいことを考えたりするものだと思う。

で、だから何なのだということはないのです。困っちゃう。

踊りを見て何となく連想しただけなのでそれ以上でも以下でもないのです。不親切。


欲望によって揺れ動く様。
集合された絵画エンド。

 

http://noism.jp/about/noism1/

中川賢さん

中川さんは不思議なニュアンス。

シャツベスト長いパンツととってもカッチリ着こんでらしてウェイターぽい総白衣装。

凄く頼もしい存在というのは以前の公演を知っているからというのもあるし、

均整の取れた印象からというのもある。

どこにいても常に気になる存在というのはなんでなんだろう?

石原悠子さん

前々からですけれど見間違いようがない方ですよね。

とても目立つし目を引く方だなぁとずっと思ってる。

だから今回もめちゃくちゃ気になりました。

石原さんの強くて願望があるようなないような姿。
舞台を降りて上手から下手、Uターンしてと目の前をスカーフ噛んで歩く姿は気にならざるを得ない。

持っているのに取られそうになって気づく。

環にいたい、という印象。

池ヶ谷奏さん

椅子に座って動かない。

もう気になって仕方ないです(笑)

俯瞰、虎視眈々、優しさ。

目を瞑って探りあって踊りあった後、

あの磁石と磁石が反発しあってるように手と身体が触れあわないで踊り合うの〜

あれ凄い好き(´∩ω∩`)もどかしくて愛せる。

リン・シーピンさん

・上半身をレースで纏い、下半身を膝下の布で覆う(巻スカートみたいな)ってそりゃ美しいに決まってる

・ところで上半身レースに包まれて2枚の布でまとった膝丈巻スカートで男性が踊るってのはほんっと綺麗で美しいですよね、ああいう服装で踊るの見るの超好き!絶対美しいやつだよ、ウィキ3枠然り。

踊りの柔らかさや体格もあってめちゃくちゃ魅力的!

全然中性的じゃないんだけど何か惹かれるものがある。

浅海侑加さん

スカーフ貰っていくというとこしか今思い出せなくて海馬が恨めしい。

マッチ売りの少女か~という印象はあったのです。

このスカーフ貰っていくとこ、静かに見つめてたけどなかなかに衝撃があった気する。

するっと貰っていけるのなぜだろう?

チャン・シャンユーさん

・足曲げて上に伸ばしての速度と正確さと軟かさ。

・身体柔らかめの人が予測されるより早い速度で脚を折り曲げたり、脚をまっすぐ上へ伸ばしてピタリと止めるのを見てときめかないってことがあるのかってことですよまったくもうほんとに。

リン・シーピンさんとのペア時の格好良さが忘れられない。

坂田尚也さん

バスローブのようなものを羽織って短パンという。

年上で、中川さんとはまた違った頼もしさと。

中川さんは気になるけど後に消えていく感じがするんだけど

坂田さんは踊った形跡が比較的残っていく感じ。

井本星那さん

驚きの表情が印象的。

不安ゆえの目の開きよう。

センターで踊っていた(衣装がパンツだったからかな?)シャープで鋭い踊りが格好良かったです。

 

 

入場時に貰える紙見てからやっと思ったんだけどPaintedDesertって惹かれる題名!

鳥取砂丘へ行ってみたい欲が生まれました(笑)

 

PaintedDesertの音楽・効果音を耳障りが悪いと言ってらっしゃる方を2度くらい見かけて。

地響きから電子雑音、波音など色々な音や歌などがあったけれど

私は逆の印象・とても好みで好きだ〜とわくわくしたので

同じものを見ているのに面白いなぁと思う夜。

・音楽ツボ
・うねり、電子雑音、瓦礫、漣

 

 

Liebestod-愛の死

・弾いたことがあるような音がある

 

吉崎さんと井関さんで踊るというので大変楽しみにしてたんですが、

吉崎さん見てると苦しいなぁと思う。

でも愛さない愛という気もする。

どんなに距離が近くあろうとも決して近くならない距離という矛盾がある。

今回吉崎さん見ていて思ったのは初めて認識して見ていたPLAY2PLAYの時の印象と似ているかも。

あと吉崎さんと井関さんを見るというより男性という二人しかいない登場人物を見ている心地でした。

更に重ねると踊りが気にならない。

確かに私が見ているのは舞踏なんだけど

いつもならあるこれはトキメク…みたいな瞬間がない。

踊りのポーズ自体ではなくて見る概念という感じで

カルメン中国の不思議な役人が見て分かるように伝わってくる体験。

 

女性のただそこにいるだけで愛想をふりまくでもなく、

求めているアクションがあるわけでなく、

ただそこにいるだけで魅力的なのは伝わるのに男性は素直になれない、

ただ動揺しながら微笑み返す悲しさ。

ほんと優しいなぁと思える。

女性はただ自然体であるだけなのです。

感情をもって男性に近づくんでなくただ自然体で接するだけ。

お弁当屋さんでお弁当買ったらお釣りを渡してくれた女性の笑顔が輝いていたみたいな。

 

女性も金布叩いたり、地団太踏んだりするんだけど

だからと言って執着があるタイプの愛には見えない。

嘆くことはあれど。

 

男性の表情や行動については否定ではないというのが

また悲しいところで最後まで否定出来ない悲しさ。

金の衣に包まれた先、

出会った二人は結ばれるという言葉の似合う出会いではないような気もする、

でも同等の思いを抱いている気はする。

 

井関さんの衣装、

1枚の布を背中の上の方だけ止めてキープされたようなの、

めちゃくちゃ惹かれたし、

1人抱きしめた時に繋ぎ止められていない部分と抱きしめた手腕の光景が美しかったです!

 

本当のところいくら考えても分かんないところ、

ぼんやり思うのは出会うものの中には惹かれるものがある。

好きと沢山思ってもこれだ!と思うものは

もしかしたらそう出会わないのかもしれないし、私がそう思いにくいのかもしれない。

あやふやな理由ですが舞台が好きです。

舞台は言ってることを聞こうとするし、歌も聞こうとする。

踊りはなんかよく分からない存在で、今も分かるだなんて全く思わないけど見ようとする。

言葉の意味自体は考えないと分からないと思う。

話し方は言葉よりも伝わることもある気がするし、音楽も伝わってくるものがある気がする。

踊りも見て伝わることもあるのだろうなぁ。

必ずしもじゃないんだけど光景だとパッと見て、カッと直感で好きが閃くというか…

考えず閃いて、考えてなお美しいみたいなものなこともある、舞踏も。

何でか踊りとは何か?という問は見ることが多々ある気がするので考えてみたけど

キッカケがあったような気がしないのでとても不明瞭だなと自分でも思う。

まぁでもよく分からないのも楽しいんだと思う多分。

分からないものを分からないままにしておけるっていうのは舞台見ると思う気もする。

ある程度のとこで栞挟んどいて何度も繰り返し考えたり、

もう一回観に行ってみたりしてまた先延ばしにするのは楽しい。

 

カテコで宮前さんいらしてたの知ってびっくりしました!

Noismは噛み締める時間いるからカテコも噛み締め中なんだけど

宮前さんが壇上に上がって以降、舞台に笑顔が溢れたので

そうなるとこちらもふっと緩むというものです^^