珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

「The Dream of the Swan」+「NINA−物質化する生け贄」−2018/02/17−

youtu.be

noism.jp

 

『The Dream of the Swan』(新作)
演出振付:金森穣
音楽:トン・タッ・アン
美術:須長檀
出演:井関佐和子

 

新潟インターナショナルダンスフェスティバル[NIDF2017]参加作品
Noism1『NINA−物質化する生け贄』

演出振付:金森穣
音楽:トン・タッ・アン
衣裳:廣川玉枝(SOMA DESIGN
椅子:須長檀
オリジナル照明デザイン:金森穣、森島都絵
リハーサルディレクター:井関佐和子
出演:Noism1=中川賢、池ヶ谷奏、吉﨑裕哉、浅海侑加、チャン・シャンユー、坂田尚也、
井本星那、鳥羽絢美*、西岡ひなの*、山田勇気(特別出演)
*=準メンバー

https://www.instagram.com/p/BfSy-XWBfWM/

Instagram post by @akane_akaruiphoto • Feb 17, 2018 at 10:01am UTC

 

毎度毎度だけど公演の感想は見た光景表せるものを

今までの記憶体験を検索して感覚の近しいもので文字にしてる"つもり"なのだけど

やっぱりいくら藻掻いても"つもり"だなぁという感覚あるよね、

もっと舞台は素晴らしかったと思うもんね〜

舞台好きだなぁ。

 

 

 

『The Dream of the Swan』
演出振付:金森穣
音楽:トン・タッ・アン
美術:須長檀
出演:井関佐和子

 オペラヴォツェックみたいという直感感想。

2014年4月新国立劇場オペラ公演「ヴォツェック」ダイジェスト映像 - YouTube

ヴォツェック-2014/04/08- - 珈琲とmilkのパーセンテージ

観客が光景を眺めている状況と思っていたのに

時折フッと意識が客席側へ向けられるのはドキリとするわけです。

 

 

新潟インターナショナルダンスフェスティバル[NIDF2017]参加作品
Noism1『NINA−物質化する生け贄』

演出振付:金森穣
音楽:トン・タッ・アン
衣裳:廣川玉枝(SOMA DESIGN
椅子:須長檀
オリジナル照明デザイン:金森穣、森島都絵
リハーサルディレクター:井関佐和子
出演:Noism1=中川賢、池ヶ谷奏、吉﨑裕哉、浅海侑加、チャン・シャンユー、坂田尚也、
井本星那、鳥羽絢美*、西岡ひなの*、山田勇気(特別出演)
*=準メンバー

 「NINA」観てきました!

文字での情報は大きくて入り口で配られるリーフレット

Noismメソッドの元と読んだらそんな気がして

知らなかったら気づいた感想なのか分からないけれど

今まで見たNoismの公演が想起されるのは本当です。

 

片足で立ち、片足を直角に上げる姿は美しい、と思っても

その美しい姿がずっとあるかといえばそうではなくて瞬間的だったりする。

美しい姿を保つ・留めるにはそれを支えるものがあるんだろうな〜とは漠然と思っていて。

Noismは公演中ずっと美しい瞬間が保たれて進行していて毎度ながら驚きます。

 

youtu.be

メソッドと読んだから浮かぶのもあると思うけど

『TrainingPiece』「Supercodex09」が流れ出して

井関さんがセンターで取るポーズは沢山見た気がする!

私はこの「Supercodex09」のシーンは覚醒といった印象があるのだけど

今までと明らかに変わるというのも何度かあった気がする。

 

ポーズで思うのは足を指先まで伸ばすのは美しいと思うと共に

足首からわざと曲げたポーズって見た目のかたさと身体の柔らかさ、不自然さや脆さも感じるのに当たり前にある強さ…

見てる時はそこまで考えてなくて今浮かんだこと書いてるだけだけどいいよね!

おお〜ってなる!

 

衣装の見た目や女性、男性の踊りより直感的に思い出したのは『Solo for 2』でした。

Solo42を初めて見た時、

軟らかいのに無機物のような踊りとバッハのバイオリンパルティータは『我が祖国』のモルダウ川のようだと思ったんですが

NINAは軟らかい(人らしい)と無機物が分離したように見えます。

 

女性は確かにマネキンのように全身が力を込めているその状態から解けない、

行動もプログラミングされたようで目的の最短距離を遂行するかのよう。

男性は自然体であり、何とは言えないけど無くてもいいようなものが見えて不完全さに人らしさを感じる。

 

愛しあうというような関係性が思い浮かぶのはあんまりなくて、

唯一下手後方に電池が切れたように動かない女性陣と前をじっと見る男性陣の中、

前方で抱き合う2人は禁忌で一方的な恋って印象はあります、私の中で。

 

ダンサーさんが着ているのは全身スーツみたいな感じなのかな??

男性は人らしく動いていて、黒い服(上下)を着ているってとこが女性と違うんですが

服に関してはアダムとイブが浮かんだりはする。

 

赤いライティングの場面は『supernova』がなんとなく浮かぶけどもっと獣的。

全身赤スーツ女性3人(獣のような動きされる)中に

最初黒スーツ男性(人間らしく見える)が慄く。

すると赤い服着た男性が出てきて獣と人の間に入る仲裁者の如く。

獣と言ったけど北欧・24のロシアンスパイの文字から北欧神話の巨人の方が長らく思い浮かんでた^^*

 

ポスターのように・ハマらないパズルピースを合わせるように

絡みあう女性二人が上手下手に別れてただ立っている、

瞬間フッと押されたように・ソフトビニール人形がゆっくりと倒れていくかの如くで

めちゃくちゃ血の気が引く体験した怖いよね〜ああいうの。

 

ダンサーさん見てると

H×Hの念能力"円"みたく手を伸ばす・身体の届く範囲を超えて

劇場内を取り込んで踊りの範囲にされているのを感じることが時々ありますが、

この日は逆に遠くにいても近づけられるブラックホールのような引力で

実際目で見ているよりも舞台が近く感じた気がする。

 

youtu.be

『マッチ売りの話』のように舞踏を見ているだけで物語が分かる作品と

『passacaglia』のように抽象的な作品が同じテーマで踊られる、

一公演としては地続きだったけど作品名分けられてる。

NINAは抽象的であり物語がある気(特にラスト)がして曖昧さが好き。

 

www.youtube.com

youtu.be

私がNoismに出会ったの横浜KAATの『Solo for2/中国の不思議な役人』からなので

それ以前の公演知らないからかもしれないけど

『NINA』のエネルギッシュさ、アクティブさ、

静かに燃えるじゃなくて全身で発されるみたいな場面があって意外〜と思ったのと

なんか力強くていいなぁ!と思いまして^^*

 

 

www.youtube.com

 

www.youtube.com

 

 

 

ん~なんで私はこんなに「NINA」を楽しみにしているんだっけ?

と公演前思っていたんだけど永野さんが出てらしたからですね!

永野さん友達から聞いて思い出しました^^

自分が見る以前の公演はもう見られない。

時は戻らないですし、そういうところが舞台はいいなと思うわけですけど。

終演直後に永野さんがゲストダンサーだった時の配役(赤い男性)聞くと

これは好きになるやつじゃん…!!と思って

公演とは別の喜びがあったのです。

 

youtu.be

この公演の印象とはだいぶ違う!