珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

Mirroring Memories―それは尊き光のごとく-2018/04/28-

2018/04/28(土)17:30

東京文化会館小ホール

 

〈上野の森バレエホリデイ2018〉
Noism1特別公演
Mirroring Memories―それは尊き光のごとく
 

演出振付:金森穣
出演:Noism1=井関佐和子、中川賢、池ヶ谷奏、吉﨑裕哉、浅海侑加、チャン・シャンユー
坂田尚也、井本星那、鳥羽絢美*、西岡ひなの*/金森穣(特別出演)
*準メンバー

 

Mirroring Memories−それは尊き光のごとく
00: 『Distant Memory』*新作
01: 『Nameless Hands―人形の家』より「彼と彼女」
02: 『Nameless Poison―黒衣の僧』 より「病んだ医者と貞操な娼婦」
03: 劇的舞踊『ホフマン物語』 より「アントニアの病」
04: 『Psychic 3.11』 より「Contrapunctus」
05: 『Nameless Voice―水の庭、砂の家』より「シーン9―家族」
06: 『ZAZA』より「群れ」
07: 劇的舞踊『カルメン』より「ミカエラの孤独」
08: 『ASU』(2015)「生贄」
09: 劇的舞踊『ラ・バヤデール―幻の国』より「ミランの幻影」
10: 『マッチ売りの話』より「拭えぬ原罪」
11: 『Träume―それは尊き光のごとく』*新作

Noism1特別公演『Mirroring Memories―それは尊き光のごとく』 - Noism Web Site

 

https://www.instagram.com/p/BiHElqSFTHC/

Instagram post by @akane_akaruiphoto • Apr 28, 2018 at 10:18am UTC

 

 

鏡前で踊るのを見ると真実が映るような心地になる。

本番の舞台を見ているはずなのに

見えない見ていない幾度も鏡前で踊られてきたものがあるような気にもなったりする。

特別な気分になる気がします。

 

「過去は今、今は未来」

元々舞台がそういった儚さであり、

永遠である側面のあるものだから思うのかもしれないけれど

最近良く出会う浮かぶ感想だなぁと思います。

 

昨日今日とモーニング娘。20周年特番

(変化をつんくさんの言葉と共に振り返って見るという番組)を見ていて

新たなものを取り入れること、

楽曲やタイトルの奇抜さと味、

長く続いているからこその過去の曲を今のメンバーが歌う良さ

があるんかなぁなんて思ってる。

(全然アイドル詳しくないので見当違いかも)

昨日RTで

"例え才能があっても辞めていくもの、続けなさい"

というような内容を見たんだけど

何にせよ続けるってそんなに簡単でもない気もする。

自分や周囲の状況によって

自分で続けないと判断することもあると思いますし。

多分この感想はモー娘。の番組を見て

続けるということの良さを感じていたから

生まれた感想だと思う!

 

私は踊りをやっているわけではないし、

舞踏公演もきっかけがあるものor何となく見たいかもと思ったものしか見てないから

偏り半端ないし、踊りについて何を知ってるわけじゃないんだけど

美しいや綺麗を始め感情が浮かびゆくのは本当。

舞踏の感想ってシンプルなんだよね、すごく。

言葉じゃないから見て心に浮かぶものが全て。

東京文化会館小ホール、

座席配置がかなり不思議で四角い箱なのに扇型の座席配置なの!ときめく!

石を切り出して作りました、とでもいうような壁面と

木のカーテンとソテツみたいな照明。

めっちゃ舞台狭くて最初見て二度見するレベル。

舞台ほんっと狭いんだけど、

その舞台を囲むように鏡が置いてあって

前にZAZAかであったその日の客席が映る演出

(シリキウトゥンドゥの呪い的な)を思い出したり、

空間的な広がりを感じる。

段差なし平坦席は座席ズレあれど

結構見えない部分あるので

鏡に映る姿が見えるのは有り難いなぁとも思いました。

 

 

『Mirroring Memories−それは尊き光のごとく』
00: 『Distant Memory』*新作

 頭まで包み込んで覆う、年月を感じもする白布を纏う。

歩みもたしかに、纏ったものを払わず

身につけてこぼさぬよう進むような。

ひとまず覆いを脱いだその姿で舞う、

頭に浮かぶのは"尊い"という言葉。

私は尊いと感じる心があったんだなぁと

今日知ったくらい純粋な気持ちと会えました。

こういう感覚って私の中に普段浮かびゆくものではないのです。

それを公演を通して感覚を味わう、

同じ言葉を聞いても齟齬はあるから

同じ舞踏を見ても感覚の齟齬はあるとは思うんだけど

無い感覚が生まれて有るって凄くない?

私はとても貴重な空間・時間の中にいるということを感じます。


01: 『Nameless Hands―人形の家』より「彼と彼女」

 そうなの!文楽!!

黒衣というのは様々な意味合いがあるなぁとは見て思うけど、

人形遣いの黒衣さんみたいな役割

(初めてNoism見たのが中国の不思議な役人というのもあると思うけど)

が好きです。

人形の意志と人形遣いが操られる関係性もドキリとする。

そう、途中から人形遣いの意思に反して

人形が自ら動くんですよね。

でもあくまで人形なの。

これ凄い不思議で、

人間が人形として動いて

人形のように操られず自ら動いていても

私は目の前に人間がいるとは思わず

人形があると思うんですよね。

これ別に考えてるんじゃなくて

見たまんま直感でそう思うんですよね。

とはともかく自分から動く人形だから制御出来ない。

確か怪談かな?

電話何回もかけてくる至極丁寧に怖がらせてくれるメリーさんも

別に頼んでないよってことだから怖いんかな?

この人形も止めてと思って止めようとしても止められない勝手に動く

そういう怖さはある気がしてる。

 

彼と彼女は固くて

人形(人形を踊ってるのは人)で

ちょっとした動きから感情が見えると

思ってしまうくらい顔に表情はない。

だけど身体は語るから彼の目を彼女が後ろから手で覆う、

(手をどかした彼の顔は無表情でそこに感情はないけど)

明らかにかわいいと思ってしまう二人の優しい時間がある。

人形だと思ってもそこに関係性はあるし、

全く持って温もりがないわけではないんです。

むしろ純に温かい。


02: 『Nameless Poison―黒衣の僧』 より「病んだ医者と貞操な娼婦」

何なんだろう?医者は分からなかった。

娼婦は分かった。

とても何と思うことなく目覚めて見ていたような気がする。


03: 劇的舞踊『ホフマン物語』 より「アントニアの病」

 


04: 『Psychic 3.11』 より「Contrapunctus」

 


05: 『Nameless Voice―水の庭、砂の家』より「シーン9―家族」

 


06: 『ZAZA』より「群れ」

郡の黒衣ずっとおんなじ動きしてる。

わぁ、威圧感って感じ。

そしてだんだんと減っていくのね黒衣が。

そうすると圧が薄れていくんですけど

異様さが増すんですよね。

これは私は観劇するとき周りを見ていないので

舞台上と私という感覚なのかもです。

多数だった黒衣が減っていき、

最後には黒衣は一人になり私一人と等しくなる。

そうなるともう密室に同じ動きばかりする人と

私の二人だけってそりゃあ引きます。

ゲームだとおんなじ動きしててもいいんでしょうけど

現実だと違和感しかない、そもそも舞台は現実でもないけど。


07: 劇的舞踊『カルメン』より「ミカエラの孤独」

 初演、再演カルメンを見た時も

「ミカエラの孤独」は印象的でした。

許嫁であるホセに献身的に尽くすミカエラ

知らぬ間に野性の魅力を持つカルメンによって

来るべき未来が変わってしまう、みたいな。

カルメンを踊っていた井関さんが今回ミカエラされるの、

より多重に見えて胸にきました。

カルメンを真似て黒衣に包まれる、

けれど真に望むのはホセに抱かれる自分なの寂しいというか…

望みが叶わない時に何かで代替することがありますけど

この望みは代替がないものね。


08: 『ASU』(2015)「生贄」

魂が震える音楽はアフリカの音楽に多いイメージが未だにあるけれど

「ASU」で使われてる喉歌(カイ)は

アルタイ共和国(ロシア連邦内)の歌唱法で、

聞いたことのない歌声(呪怨のア゙ーで歌う感じ)

と共にアフリカ音楽ではなかった驚きの記憶が色濃い。

獣といった印象もある舞踏と合わせてASUやっぱ好き。

獣、その印象が濃ゆい。

 


09: 劇的舞踊『ラ・バヤデール―幻の国』より「ミランの幻影」

 白鳥のような気高く美しい清廉な姿。

私はラ・バヤデール未見なのでそもそもちんぷんかんぷんですが

見たかったな〜見逃したと思わざる得ませんでした。


10: 『マッチ売りの話』より「拭えぬ原罪」

明るい未来をマッチを必死にすり、見続ける少女、

現実の仄暗さを見ぬように次々と灯し続ける姿は

大変痛々しく映ります、

がしかし私の生きる今が少女のようでないとは言い切れない。


11: 『Träume―それは尊き光のごとく』*新作

次へ繋げるような純白の世界。

 

 

 

課題で架空の展覧会企画した時に都美術館で考えまして。

展覧会テーマを踊りに設定したから

展覧会の絵的発想でイベントではNoism見たいなって想像するのは自由だ!と考えて。

と上野でNoismは考えたことあったから謎に現実に驚ける(笑)

 

そういえばプロジェクションマッピングは絵画とバレエ双方が関わり合って、

動かない絵が動くバレリーナと一緒に映像として

一体化するの面白いなって思いました^^*

https://www.instagram.com/p/BiHEwyaFH9p/

Instagram post by @akane_akaruiphoto • Apr 28, 2018 at 10:19am UTC

 

カテコ、スタオベでした!

Noismの方の言葉で幾度か幾人かから

東京は冷たい、受け入れられないといった言葉を聞いてor見て

え、そうなん…と毎度ちょっと寂しくなるんですけど

その空気感作ってる中に私はいないような気もするし

私は東京近辺しか知らないからそうなんかなぁ〜

新潟行きたいよね気になる( *´꒳`* )