珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

YOSHITSUNEー呪われた英雄ーー2018/12/09ー

2018/12/09(日)マチネ

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「家族」を知らぬ青年は、「家族」を求めた。
「家族」を持つ兄は、「力」を求めた。
平安末期。戦の世に悲しく咲き誇る、血の華の物語。 

 

会場:新宿 シアターモリエール 全8公演
演出:田邊俊喜
脚本:西瓜すいか

出演:
木村敦 :義経
宮元英光 :千里
菅野勇城 :弁慶
田中稔 :継信
一之瀬嘉仁 :忠信
奥山敬人 :義高
田中彪 :義仲
坂本真一 :泰衡
佐藤慎亮 :樋口
吉原秀幸 :白夜
梶原航 :幻行
中神一保 :秀衡
八福☆みずほ :まつ
西川美咲 :おきく
西谷麻糸呂 :大姫
三田悠希 :政子
豊永実紀 :おみつ
嶋崎裕道 :三太
南井雄斗 :兼平
清水弘樹 :小太郎
北村悠 :吉
紅葉美緒 :景時
鈴木翔音 :頼朝

 

 【演出補佐】 石毛元貴
【演出助手】 鈴木千畝(ステージ・ボンド)
【舞台監督】 吉川尚志
【音楽】 黒澤まどか
【音響プラン】 ナガセナイフ(音ノ屋)
【音響オペレーター】 塚田しずく
【殺陣オペレーター】 岸本楽(音ノ屋)
【照明】 今中一成
【照明オペレーター】佐伯香奈
【美術】 荒川真央香
【殺陣】 桐山トモユキ(TEAM風雷Bow)
【衣装】 吉田摩奈美
【衣装協力】 GOLDEN STEPS
【ヘアメイク】 ビューティー★佐口
【フォトグラファー】 磯野充
【題字】 大江静芳
【宣伝美術】 天野瑞希
【制作】 類家アキヒコ(劇団カツコ)
【票券】 よしよしこ(アナログスイッチ)
【キャスティング】 三浦智美
【企画】 神田明子
【主催】 株式会社TAG

(舞台「YOSHITSUNE〜呪われた英雄〜」木村敦演じる義経ら、23名のビジュアル公開! | 2.5news | ページ 2より)

 

まずは関係のないことから。

まだ木曜日の晩のこと(観劇)を書き留めている途中なので物語と全く関係なくハッとした台詞は秀衡の「なぜ今…」

頼朝からの鎌倉来て劔になってくれという文を一足先に読んだ秀衡の言葉「なぜ今…」

なぜ今と言われたらその次には「なぜ死ぬのかーー(byJCSのジーザス)」が浮かぶよねっていうただそれだけw

 

さっき言われてああ〜って思ったのは頼朝好きって言ってたけどルシウスだもんねって言うの。

そう、頼朝も好きなんだけど源氏として生まれながらに背負い生きているだろう者として

沢山の葛藤や苦しみの先に決断をしていて、

これはイメージもあるけど恨みを残すと後に大きく成長して返ってくることを

自身を通して知っている気が景時の言葉から感じられる。

 

陰陽師よく知らないけど京、木曽、鎌倉と場所を変えて、

全ての場所の事情を把握しているからあれは実態じゃあないのかな?

武士だから力で黙らせることが出来る人がそうしないのは斬っても意味がないから?とかとか思っていました。

 

うちはこのセット見て元禄忠臣蔵の御浜御殿綱豊卿みたいだなぁ〜と思ったんだけど、

今日横からジーザス…(鳥居が磔刑の十字架みたいだ)と聞いて

色々なことを思う人がいるもんだなと思った。

 

詳しいかと言われたら特に詳しくはないんですけど歴史自体好きだし、歴史物の舞台は結構好きです(*´ω`*)

事実そのままではないにしてもあった出来事、いた人物の生き様を見るっていいよね。

 

ミュージカルCATS「猫からのごあいさつ」ナンバーで

“とても似ている 人間と”

という歌詞があるんだけど舞台の登場人物に自分や似ている周囲の人、環境を浮かべながら見てもいいし、

物語に入り込んで感情を共にしてもいいし舞台は自由でいいなって思っていました。

 

義仲の側にいる樋口は必死に止めていることから

義仲が間違った選択をしていると分かっているけれども義仲に忠義を尽くしている。

人は間違うこともあるわけだからそれだけ義仲が人望がある人物なのだろうなと思える。

 

「(反物だっけ?)二色とも買っても?」という静かな強さ持つ政子さんと

後押しする侍女まつに挟まれた頼朝が逃げ場なく「いいよ…」と

しゃがみ込みながらOK出すのが予め持っていた北条政子イメージとリンクして好き。

 

よくある“憎しみ”の為に生きるという選択肢は前へ進まない選択肢のように感じられるし、

何よりそれを糧に生きるのはあまりに辛かろうと思うんです。

だから弁慶が義経に安寧のために戦うという目的を示すことで

救われたものがあったんじゃないかと、そうであればいいなと思いました。

 

弁慶が薙刀をずっと持っていてもその刃の包みを解かないことから、

また打撃によって鎮めはするが致命傷を負わせないことから

無駄な殺生を好まないのだと行動が語っていると思いました。

だからこそマキューシオ展開辛いね。

唐突だけど私はロミオが苦手だったりします。

マキューシオ(この場合の継信)はロミオ(この場合の弁慶)に関与して命を落とす。

からロミオ(弁慶)はティボルト(この場合の兼平)を殺める。

過程ですよね、ロミオは考えなしだなと思って後悔ってやっぱ後にしかできないんだなと思うけど

弁慶は無益な争いを好んでいないし、命を奪ってしまうことへの葛藤がある。

弁慶は選択をしているけれどロミオは逆上したまんま刺しに行ってる。

こう書くと弁慶を褒めたいのかといった感じですがそれは違ってロミオがただただ苦手なんです、まじで。

 

そういえば頼朝筆頭にやり出した頼朝と政子のあっちむいてホイ、

じゃんけんしておいて両手を顔に添えてただただ見つめ合う時間だったんだけど

何なに突然の胸キュン?!(というイベントがある)と思って、

頼朝も変な空気と後々言ってはいたけれどもうちこの夫婦かわいいなぁと思ってた(笑)

 

歴史物って自分の無知さを知ることが出来て、

まだまだ知りうる世界は手の内にはないなと気づくことが出来て好き。

自分の視野を広げる機会になると思う。

だから見終わった後にスッと纏まった感想は生まれないけど好き。

 

自分の“家族”が守りたいものな頼朝は争いに家族を巻き込みたくない、

と過剰にも思えるほどの気迫で“家族”を血から遠ざける。

氷雨丸を見たからが影響してあらすじを読んでから“劔になる”とはどういうことだろう?と思っていました。

頼朝の言葉よりけがれを引き受ける意味合いに結果的になっていて

辛いことを全て引き受ける人格を思い出していました。