珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

CATS-2019/06/25-

2019年6月25日(夜)公演  

キャッツ・シアター(東京 大井町

 

キャストさん

グリザベラ 金原美喜
ジェリーロラム=グリドルボーン 小野実咲季
ジェニエニドッツ 笠原光希
ランペルティーザ 三平果歩
ディミータ 松山育恵
ボンバルリーナ 金 友美
シラバブ 松尾 優
タントミール 間辺朋美
ジェミマ 町 真理子
ヴィクトリア 関野ひとみ
カッサンドラ 藤岡あや
オールドデュトロノミー 飯村泰志
アスパラガス=グロールタイガー/バストファージョーンズ 正木棟馬
マンカストラップ 加藤 迪
ラム・タム・タガー 上川一哉
ミストフェリーズ 草場有輝
マンゴジェリー 玉井晴章
スキンブルシャンクス 村田晃一
コリコパット 横井 漱
ランパスキャット 分部惇平
カーバケッティ 河津修一
ギルバート 高野佳基
マキャヴィティ 文永 傑
タンブルブルータス 岩崎晋也

 

 

 

www.shiki.jp

うっっそでしょおおいまちありがとう。・゚(´□`)゚・。ゆめのようだ

メニュー見たけどグリドルは炭酸ぽいし、ミストも飲めるか…なのだけども

バストファさんも何ジュースか分からんのでせめて写真撮りたい…

キャッツメニュー東京ではないんだと思ってた…嬉しい…

以前各地のキャッツコラボメニューを食べに行ってたのを知ってる観劇友達でない友達に

「キャッツメニュー食べたいなぁ!」と言われても

東京では予定がないんだよ〜やるようだったら教えるねって答えるしかなかったのに!

観劇前にコラボメニュー発表されるタイミングの良さよ!友達もってる〜!

 

 

 

おせっかいこの上ないけれども

本当に素敵なミュージカルだから流し見でも見てほしい気持ち。

 

 

 

以下ネタバレです。

 

 

 

 

 

キャッツを観るとなんでこの公演がロングラン出来るのか不思議に思う…

奇跡のような瞬間の連なりが常に行われてるというのが劇団なのだと思うし、

プロフェッショナルが集まって作る一公演なのだと思います…ただただ凄い!

はーーーーーーキャッツ好きだわ、もうほんとに_(:3」∠)_

これ今まで見てきて毎度思ってるんだから自分もしつこいなと思うけど

ある程度知っていたとしても毎度予想を超えてくるキャッツがすごい!

 

 

 

 

都会のごみ捨て場とは

人間に猫達が世界を開いて見せてくれる場面、

曲名で言うと「ジェリクルソング」前、

車のライトに照らされて威嚇する猫達。

こう、複数回見ることを経てゴミにも愛着が湧いて愛しいものと化してるから

人間が捨てたものの中、ゴミを捨てる場所の一角で

それぞれ皆輝かしい誇りを持っている。

改めて人間たちの集まる都市で力強く生きる猫たちなのだと思い直す一瞬でした。

パクノダを思い出します。

 

空白を埋める演技
ジェリクルソングで正木ガスがバリバリ踊ってる格好良い〜と見てたんです。

途中台からスッと降り客席を見てハッと気づく。

その気づきが改めて見渡して「驚いてる顔をしてるぞ」と言葉になるのに繋がっていて、

流れのあるその場で生まれた言葉で素敵!

正木ガスって広島デビューだったかなぁ?と今思って。

もしそうならシアターインシアターでしか見ていなかったわけだから

キャッツシアターになって気づけた細かさなのかなと思いました。

 

グリザベラの瞳の夜露をはらうシラバブ

一幕メモリーと二幕メモリーの出だし、少女のような純粋さのある金原グリザ。

「お願い 私に触って」から言葉にしていなかった思いを強く叫んでいて

聞いているものの心が動かされます。

ロイドウェバー作品に限らずだとも思いますが

“娼婦”というのは繰り返し出てくる存在で

“娼婦”が表しているものが私はいまいち理解できていません。

言われてもストンと落ちていない状態。

今まで見たグリザベラはどこかプライドがあるツンとした雰囲気を感じました。

金原グリザはそれもあるけれど純粋さの方を強く感じます。

選ばれる理由になる気がして好きです(*´ω`*)


グリザベラはグラマーキャット。
これ以降、私の考えだというのを再度強調しておきます。
グラマーキャットということだけれどこれは娼婦のことだと思うんです、

歌詞にも出てくるし。
そしてキャッツはキリスト教が根底にあると思ってます。
だからグリザベラはマグダラのマリアなのかなとずっと思っていました。
だからかずっとグリザベラが腑に落ちませんでした。


この日はエビータを見てからのキャッツでした。
するとミストレスとグリザベラ、

金原グリザがミストレスのような純粋さを持っていて重なる部分がありました。
もしかしたら壁抜け男の娼婦のように実際自分を求めてほしいというのもあるのかもとは思いますが
個人的にメモリーを聞いて浮かぶのは抱くという直接的なものでなくて
存在を認めて繋がりの輪の中に受け入れて欲しいということな気がしています。
ミストレスも実際に触られ抱かれているようで
消費されているだけでペロンの心内には抱かれていない。
見た目と若さなどをいいように利用されているだけで
ミストレス自身を見つめてペロンが預けることも入り込むこともなかったんだろうなと思います。
切ない。
グリザベラも愛されていると思って生きてきたら
自身を見てくれている猫はいなかったのかもしれないなぁと
ミストレスに寄せてそう思いました。

手を触れるシラバブは先に
夜露をはらい〜と歌って
グリザベラの涙をはらう存在であることを示唆してる。
何回も見てるのに今更気づきました。

街の灯はささやく 悲しい運命を
瞳は露にぬれる やがて夜明けか
ーーーーーーーーーーーーーーーー
思い出よ 還れ

街の灯は 消え去り
夜の終わりが
古き日は去り行きつつ
夜明けが近づく

 

デイライト 夜露を払い
花は甦る ひまわりのように
待とうよ 夜明けのかなたから
あらわれる 明日を

灯というのは街灯、ガス灯をなんとなく思い出します。
横浜駅中央改札にあるみたいな。
街灯は人工的なもの、作られたもの、必要から生み出されたもの。
月明かりは少なくとも人間が生まれたときから今までは変わらず有り続けるもの。
この間高速道路見てて思ったんですが私ああいう人工物好きだし、工場地帯の人間より目的が優先された地域の風景好きです。
工場地帯もなんだかんだ人間があっての工場。
一見住むことを想像できないから排他的に思えるけれど

ああいう人工物に溢れた場所は逆に人間味を感じます。
良い環境と思ってしまいやすい自然は脅威でもある。

 

自分の葛藤と向かい合うジェミマ

二幕メモリー「お願い 私を触って」やっとグリザを見る。

しかしグリザが去っていっても視線を落とし、下をジッと見つめる町ジェミマ。

シラバブが手に触れたのを見ていたヴィク、タント、ギルが近づいていく。

抵抗、葛藤からかジェミマは一足遅れて近づいていく。

手に触れる直前まで自分の手を見つめ戸惑い続ける繊細さ。

グリザベラナンバーを歌い出すジェミマだから

許せない思いと向き合ったのだろうと思います。

隣人愛(りんじんあい)とは - コトバンク

隣人愛とは言っても許すまで過程がある、それを見ているような心地でした。

 

マキャヴィティナンバーが終わりミストフェリーズナンバーに入る前の間、

ランパスに擦り寄っていくジェミマが懐中電灯に照らされて見えた。

幸福の姿でも同じ仕草見たけども

この場面ではジェミマの不安をランパスが和らげている、頼っているように見えました。

 

ボールの美しさが圧倒的で「瞳は露に濡れる」
いやぁ…静かに泣きました…

感情的な感覚としては格好良い、可愛い、楽しい、怖い等々分かるんです。

でも美しいって何なんだろう?

言葉にならないといったらそれまでなんですけれど

尊いといった気持ちも含まっての美しいかなぁ?

私の感情など関係なく誰もが分かる良さ、五感全てを使って感じる光景なのかなぁ?

よく自分を投影させるという感想がありますが

“美しい”は対極にあって自分など置いてけぼりの状態です。

ボールのどこがというの書きたい気持ちもあるけど嘘偽りなく全てだった。

美しいは降参している状態。

 

ボール「輝く黒目」くらいだと思うんだけど

下手から上手へ滑ってくる分部ランパスが美しい!

洗練された鋭さ美しさがあるなぁと思うのでパンフに入れて欲しさある(笑)

 

好き好き大好き超愛してる

っていう本あったはず(未読です)。

上手の横リコ、デュト様へスリっと擦り寄り。

下手の河津カーバ、デュト様へ手を伸ばしすぎてゴロンと転がる。

両岸のデュト様大好き故かわいいリアクションฅ´ω`ฅ


ラム・タム・タガーに夢見て
タガーについては自分で勝手にこういう猫だろうと夢見ているところがあって、

そのキッカケのタガー感想確認してみたらめちゃくちゃぼやかしていて

詳細書いてなくてショック_(:3」∠)_

というのは初めて芝タガーを見た日だったと思う。

二幕メモリーで背をグリザベラに向けず、レンジ上で客席方向を見ている姿を見て。

タガーって役割をおっているわけでなく自由に猫たちを見ているんだなと思いました。

マンカスはジェリクルキャッツ・群れを守ろうと意識していると感じます。

オールドデュトロノミーは尊敬を集める猫。

影響力が大きく簡単には手を伸ばせない。

でもタガーは何か疎まれる存在のグリザベラでさえも

冷静に客観的に見つめているのではないかと思いました。

グリザベラに対してだけでなくミストフェリーズに頼むことをいち早く提案するのも

客観的な視点を持っているからこそなんではないか?という予想を持っています。

別に絶対そうあるべきとは思わないので否定されてもそれは一つだと思いますが

タガーに関しては私は考えを捨てられない節があります。

 

「ミストフェリーズに頼もう!」は不安いっぱいの群れの中、

いち早く解決へ頭働かせて真摯に訴えている言葉の様子。

ミストならどうにかできるんじゃないか…と思う反面、

ミストが堂々としていても不安に思っていることを察していて

勇気付けるようと努めているように上川タガーの行動は見えました。

 

噂に聞いていたミストナンバー、上川タガーのハイトーンボイス🎵

ここ最近大森タガーを見ていたので

(デュト様ハグの後、センターでするのミスト毎に違うように)

歌い方が全然違うのに驚きました〜!

ああいうのってもう1回聞きたいなってなるやーつ(*´ω`*)

 

「細いロープの上も」で一直線になった猫達がころりころころ転がって

「踊りながら渡る」を表してるの、今日初めて気づいた!!

あれ素敵ですね!

今まで影タガー見すぎてたかもしれない(笑)

 

ランパスナンバー、

スナックのつまみ方が違うと聞いてから注目してるんですが大森タガーは手いっぱい鷲摑んで豪快にバリバリいく感じ!

上川タガーも鷲掴むけど手から零さない適量掴む!

佐久間タガーは人差し指と親指でひと粒づつと聞きました。

かわいい(笑)

 

いつも思うんだけどタガー締めって初見の方にも分かりやすいのかな?

上川タガーは初見でも分かるタガー締めって感じ(  ^ω^  )

表情仕草で観客を翻弄して、少しずつ盛り上げていきバシッと拍手を止め暗転!

 

とうとうハマった紳士猫カーバケッティー河津カーバの場合ー

バストファナンバーまでは河津カーバは紳士なカーバ!と思ってたんだけど

バストファさん出迎える時にカーバが(スペースあけて!とかかも)ギルのこと叩いてて

気心知れた仲なのかもですが認識が紳士でない時もある!と改まりました(  ^ω^  )

 

え、細長ければ何でも回せるんですか?

(河津カーバ、スプーンを何気なくグルンと回して

すくう側でバブの頭撫でてた…格好良いが突き抜けてる_(:3」∠)_)

 

村田ンボのご馳走への執着を大きなかぶ形式で尻尾引っ張り止める河津カーバ

松尾バブと尻尾捕まえる遊びを全力でしてて可愛い(´ฅωฅ`)


一番のイケ猫はヴィクトリアかもしれない
ヴィクはマキャナンバーでマンカスの背の上に飛び乗り

犯罪王へ立ち向かう一面も併せ持つ猫。

関野ヴィクは美しく野生的な鋭さも見える気がして素敵だなぁと思います!

足を上げての静止が美しい位置で止まるの好きです!


とにかく近い5列目のすゝめ

5列はいいぞ!ってそんなん誰だって知っていると思いますので通った猫箇条書き。

ミスト(ソング)
ボン(ネーミング)
ジェミマ(ネーミング)
シラバブ(ネーミング)
スキンボ(ネーミング)
文永マキャ(ネーミング)
ガス(ランパス警察犬)
ジェニ(ランパスブルテリア)

 

ギルバートは可愛いのか?格好良いのか?

高野ギルは格好良いと可愛いがナンバーごとに違って

両局面あるというよりは格好良さに寄った日か可愛さに寄った日かというような気も。

格好良いのは隊長時の殺陣、可愛いのはカテコのお手振り時の笑顔。 

握手じゃなく手を出してハイタッチでした!

ありがとうございます( ^ω^ )

 

とはいえ文字にしておかないのはもったいないオバケ

横浜から大井町にキャッツが戻ってくる間に出会った

各ジャンルの方がキャッツを見た感想を心待ちにしてたのだけど

見られるとこんなにも嬉しいとは…!(笑)

本心は東京にキャッツがいるうちにあらゆる人にオススメしたいけど

勧めるのが得意じゃないのであいも変わらず

とにかく私は好きだと言いまくろうと思う!

映画始まる前にぜひ一度!と言いたいんだけど

自分の気持ちの問題で向こうで言いづらいからこちらで(笑)

 

個人的には唯一のその名は神ではないと思うな。