珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

鹿鳴館-2013/06/15-

2013/06/15(土)マチネ

自由劇場

座席 1階9列

キャストさん

影山悠敏伯爵 : 平 幹二朗

同夫人 朝子 : 野村玲子

大徳寺候爵夫人 季子 : 中野今日子

その娘 顕子 : 樋口麻美

清原永之輔 : 山口嘉三

その息 久雄 : 田邊真也

飛田天骨 : 志村 要

女中頭 草乃 : 坂本里咲

宮村陸軍大将夫人 則子 : 佐藤夏木

坂崎男爵夫人 定子 : 増本 藍

給仕頭 : 谷部央年

伊藤博文 : 廣田高志

同夫人 梅子 : 渡邉万希子

大山 巌 : 金久 烈

同夫人 捨松 : 能智慈子

大徳寺候爵 : 真田 司

宮村陸軍大将 : 石波義人

坂崎男爵 : 宇龍真吾

【男性アンサンブル】

畠山典之

戸高圭介

蛭沼建徳

深堀景介

藤木達彦

【女性アンサンブル】

坂本すみれ

中里美喜

山西里奈

趙 香順

ネタバレです。

よろしいですか?

初めて平さんを見ました!

平さんを見ると四季じゃないと思います。

「久雄く~ん」の言い方をする役者さんは四季では見たことがないです。

そして私はこういうのも好き。

周りを四季らしい方々が固めているので尚更平さんが目立つことがあります。

パンフの「感覚派の俳優」という言葉は聞くとああ~と思えます。

影山伯爵の登場らへんの演技、あれは言葉も動きも重くてなんだか悪役協会にでもいそうな雰囲気がしました。

全く笑わないんですよねぇ怖いです~

計算して緻密な計画練る感じ普通に怖い。

が一転、朝子が現れると共にふわっと笑い、一瞬で空気も軽くなる。

それ程までに朝子を愛しているのだなと思えて殿様にも温かさを感じたのですけど。

草乃に近づく時は冷たい空気まとっているのね。

久雄にも凄く冷たく挑発するような眼差しなのね(少し謎解きをして追いつめる探偵のような)

屈折したというか可笑しな方向に行った愛。

武器はどうのこうのという台詞があったけど

実際とんでもなく子供なことを複雑にしているように見えるのです。

朝子と清原の信頼への嫉妬…嫉妬しても影山ほど権力がなければただのぶつかり合いだったかもしれない。

武器がたまたま有り余って周りに転がってたから出来てしまったのかなぁこういう結末は。

志村さん御意ばっか言ってて新鮮。

飛田の温かい心を持ちながらも人を殺せる不思議。

この時代の人の心は私にとってとても不思議な感覚をしていると良く感じた。

この舞台の衣装!!これ凄い!!

詳しくなどは知識もないし言えませんが、

飛田の黒い着物に黒い固いシルクハットまではいかないけどかっちりした帽子、グレーのジャケット、黒い革靴。

このおしゃれさが凄い!絶妙なバランスな気がしました

朝子の裾の長い着物も色気があると思った。

ズルズルした丈でなくて絶妙。

顕子のピンクドレスは小さい頃女の子が憧れるような感じに可愛い。

草乃の着物の柄も面白い柄だなぁと思って。

ああいうのをさりげないお洒落って言うんじゃないでしょうか?さらりと着こなす草乃格好いい…

樋口さんいつもツケマがっつりで目が強調されているイメージあったので

今回のあっさり具合が新鮮でしかもとても可愛らしいと思った。

草乃が好きでした。

最後女ですけど草乃だとそういうこともあるよなぁと思えます、まぁギリギリ。

絶妙な感覚で存在する役は好きです。

白い菊があまり美しくは見えない。

いやそんなことないかも、怖いほどに美しいのかもしれない。

というか怖いよ白い菊。

何かを予感させる。

あと大砲?の音あれは不気味。

チラシに鹿鳴館内のセットはエッシャーのようとあったけどエッシャーには似ていないと思う。

けれど床を曲げたりして奥行があるように見えたりするのは凄いと思うし美しい。

どちらかといえば忍者屋敷に似てる。

この時代に生きていないからこそ思うのだろうけれど

文明開化の頃、欧米文化に追い付け追い越せやってる頃の和と洋の混ざり具合、これが私は結構好きです。

だから単純にセットや舞台を見ると好きな世界。

そういえばこれからも踊り続けると影山言ってたけど

清原殺したので疑われて踊れないだろうし

今を生きる私からすれば鹿鳴館の結果は分かっているし

悲しくなります。

朝子が久雄死んだと聞いてあそこまで冷静なのがありえないと思う。

あんな冷静ではいられないだろうと思うけれど

ずっと忘れなかった清原、忘れた久雄という関係から

子より清原だったという考えを聞いて怖くなりました。

子の死ではその程度の動揺なのだとしたら怖い。

そして清原と生きていくといった朝子ですが

ピストルはなったわけで先は暗いですね…。

そういえば忘れたころに銃声がして何とも言えなかったです。

久雄は若い。

衣装が若々しい色なのも手伝って青年です。

田邊さんも複数の格好いいや若いを持っているのだなぁと感じました。

ハムレットの面影はないですし。

増本さんの言い方好き。