珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

THEONE-2015/03/29-

2015/03/29(日)ソワレ

Zeppブルーシアター六本木

座席 真ん中らへんの上手側

原作・脚本・演出:藤沢文翁

音楽監督:土屋雄作

朗読:諏訪部順一 [ 斎藤 一 ]

   沢城みゆき [ 沖田みつ・沖田総司・深雪太夫 ]

   井上和彦 [ 睦奥宗光・土方歳三 ]

演奏:土屋雄作 [ ヴァイオリン ]

   TAMA TSUBOI [ ギター ]

   美鵬直三朗 [ 太鼓・鳴り物 ]

剣術:髙鳥天真(天然理心流)

公演オフィシャルサイト

http://theone.soundtheatre.jp/

~その男、新選組最後の生き残り~

明治9年廃刀令の前夜、北海道五稜郭には怪しげな噂が流れていた。

全滅したはずの新選­組の亡霊が現れ、政府の人間を斬ってまわっていると。

初めは笑い飛ばしていた明治政府­も、日増しに増える犠牲者を看過できなくなり、一人の男に密命を下した。

その男は、唯­一新選組の顔を判別できる男。

男の名前は斎藤一新選組の生き残りである。

かつては新­選組三番隊組長を務めたこの男も今では、妻子を養うために政府の犬になりさがり、しが­ない警官として生きている。

「もし本物だとして、どのツラ下げて会いにいける?」

消えない記憶、大好きだった仲間達、過去の自分を前へ進ませない記憶の足かせ、桜の亡­霊・・・。

仲間とは? 家族とは? 本当の強さとは?明治時代、最強に強かった男が過去を斬る

(SOUND THEATRE 「The ONE」予告編より)

ネタバレです。

よろしいですか?

THEONE観てきました(´∩ω∩`)ああやっぱり朗読劇好き!

この方を観に行くという観劇も楽しいけれど、

作品を観に行くという観劇もまた楽しいですよね~!

普段アニメや吹替やナレーションや聞く時にわぁ~凄い!と思うから

私は声が好きだなぁ好きなんだなぁと思うわけです。

結構単純にシンプルに好きだと感じているのですが

その好きを文字にしておこうとすると

途端に技術っぽいところについて言っているような気になってしまいます。

と言っても私に技術は分からないのですが(笑)

観ている時は考えた末に好きと思っているわけじゃなく直観で好きだと感じるわけで

その直感をどうにか文字にしようとすると考えてしまう、

その結果を書き出しているのがブログなんだと言いたい。

わぁ~!と思った一部分しか文字で書けないのでいつまで経っても納得いきません;;

Zeppブルーシアター六本木初めて行きました!

座席がスターフライヤージェットみたいな黒皮張りの椅子で珍しいと思いました^^

セット、

上手に2枚上手側に斜めになっている二枚の白布

その下に煙の流れる剣術スペース、煙は白とピンクに染まる

赤い垣根と白いカラー(花)のような形の照明

下手上には田を2つ縦につなげたような障子と赤い格子、そこに細い黒い布が垂れ下がっている

流れ通りには書けません;;

思い出した順です。

桜は沢山散る。

雪は白い細かい円の照明が上から下へ流れていくことで表される。

齊藤が幾度も見る夢、

沖田が死に、土方は北へ行くという時の夢は齊藤にとって悪夢であり、

細い黒い布が風に吹かれ揺れる様で表されている。

実際黒くて暗くて怖い。

齊藤は息子が泣いているとき、俺じゃあ泣きやまないんだよなァ…と言いながら

「泣くな!」と息子に言うのです。

いや、泣くよねそれは…と思っていると

「武士の子ぞ。(多分)」と付け足すのです。

この台詞は齊藤の本心が素直に出た瞬間のように感じて色濃く記憶に残りました。

吉原の深雪太夫は江戸出身。

全国から集まる女達、それを隠すため廓(くるわ)言葉を用いる。

齊藤は男所帯だと人をからかうくらい余裕のある人物であり、活き活きしているのに

女性と一緒だと深雪太夫の言うように「子犬のよう」な人。

深雪太夫にからかわれるくらい。

深雪太夫は沖田は“少年”、土方は美形的なこと言ってた。

最初齊藤の夢だと分からなかった頃、

土方初登場で一声聞いてめっちゃ格好いいと思ったのです。

新撰組は結構歴史好きな人の中では好きな人多いなぁという印象があります。

私は詳しくないですし、新撰組の何かに触れたことが少なく

新撰組のイメージは銀魂です。

正直それぐらいしか知りません。

だから土方も銀魂イメージであったわけですけど

井上さんの土方第一声で私の頭の中で新しい土方像が生まれました。

凄いですよね!びっくりしました!

井上さんの土方に出会えて良かったと思いました。

芯の通った、意志と信念を持った、ぶれない強さを持った男性である土方が浮かびました。

見た目から男を主張する格好良さではないのに、憧れる格好良さを持った土方といった感じ。

初登場のイメージ、土方は笑っていなかったです。

1幕終わり、同じ台詞が繰り返される。

同じ台詞なのにセットの吹かれる黒い布たちのうごめく様子からか不穏な響きに聞こえた。

格好良いと感じないのです。

視覚ですかね?

剣は美しいと感じるわけではない。

美しさのための剣ではない印象。

2頭は音楽と共に二人で剣を交わし合う?

でもあれ真剣で、

もしそのまま振り下ろしたらお互い死んでしまうという感じに交わし合ってるんですよね?ヤバい。

音楽イメージだけでなく視覚イメージがあるとやっぱいいなぁ~!

私が好き。

“過去にとらわれる”というのを考えるのは難しいので今は結論でないなと思いました。

もう少し考え続けたいな。

今現在の私としては過去を区切ってしまうことが多いかなと。

思い出してもそれが悲しいとか苦しいとかマイナスでなくプラスになっているから

あんまり過去にとらわれるという感覚を実感してない気がする。

この作品は過去を斬ると思うと「思い出を売る男」を思い出すのです。

あれは思い出で生きていくようですよね。

この作品で“夢が楽しい時は最悪、悪夢は覚めれば起きた世界が幸せだからまだいい”と聞くとあれ?となる。

この舞台の区切りは白いライトによる閃光、ドーンという響き

Noismのアンダンテ並にビビります(笑)

区切りと言うのは齊藤の心の過去へ行ったり、現在へ戻ってきたり、時間を超えること。

フラッシュバックが言葉のとおりです。

雪のシーン、むかしむかしゾウがきた

新政府が生まれるあたりの時代、ジョン万次郎の冒険

剣術がされている時の「タ、タ、タ、タッタァ、ッタ、タ、タ、タッタァ、ッタ…」、

ユタと不思議な仲間たちのソウルギダユウ

私、音楽でとてもびっくりした!

新撰組は日本のお話だから和風な音楽なのかなぁと思ったらフラメンコ出来そうな音楽で

不思議なことに違和感がなくてびっくりです!

新撰組隊着は皆誇りに思っていたわけではないwww

齊藤はとっても嫌がっていて、沖田も土方さんが言うから仕方なくといった感(笑)

歌舞伎の忠臣蔵由来の浅葱色とギザギザの衣装。

土方曰く目立ってなんぼだろうと。

土方だけ白黒なのはなんでだ?と齊藤が言うと沖田は「目立ちたいからでしょうねぇ」と。

そのやり取りを回想し「隊着は誇りだったろう!」と言う陸奥に対して齊藤は「誇りでは…ないなァ」とぽそり(笑)

忠臣蔵詳しくないんだけど、ここにも名前出てきてバレエにもなってて偉大な作品なんだなぁと思う。

観てみたいです。

“桜を切る”というのはハリーポッターの杖のつながりを切る的なイメージを持ちました。

沖田総司の声(姉・みつの大声)を二度も聞いて反応しないなんて偽物だぁ!と判断する齊藤。

横浜から函館へ出港。

この間、列車で「はこだて」「ごりょうかく」という駅を見てきたばかりなので

あのあたりなのかぁなどと思ったりして。

さっきそういえば土方は銀魂とか言ったんですけど

フランチェスカで広樹さんも土方されてたのです。

でもフランチェスカ、詰め込み要素に気づけないことが多くて

蝦夷共和国をこの作品で知ってフランチェスカを理解するみたいなことがありました(笑)

何度も同じ夢を見るのは「レイルウェイ 運命の旅路」を思い出します。

陸奥は京都で沖田総司に会っている。

京に不慣れで袋小路で追い詰められた後、這いつくばって命乞いをした。

「素晴らしい未来を見るまでは死ねない」的なことを言った陸奥

すると沖田総司は刀をおさめ、「素晴らしい未来が来るといいなぁ」的なことを言った。

それを五稜郭へ向かう道すがら、ずっと考えていた陸奥

満州に姉が行く時にそれを告白する。

別れた後、遠くから姉が「生きていてよかったですね~!」と大きな声で叫ぶ。

その張り上げた声は沖田総司のようで陸奥は「はっ!」とさせられる。

この未来についての陸奥の考えは「でも未来には君がいる 」を思い出します。

明らかに土方は北へ行く際の声は落ち着き、かつての朗らかなものではない。

沖田斉藤がいうように己を追い詰め、律した声なのかもしれない。

会津の桜は遅いんだなァ…?狂い咲きか?」

陸奥の食えない計算高く飄々としているようで

どこか脆く、けれど強く、明るく振る舞い、明るく生きる声。

姉・みつの一歩下がって付いていく声

臆しているようで臆していないのかも。

斉藤の無口なようで饒舌な口。

己の中で語らう。

「武士の子ぞ」

最後に齊藤の子が「泣きやんだ」意味は?

齊藤が怖い顔でなくなった、齊藤が優しさを持った、過去だけでなく今も見られるようになった…

井上さんの土方にしても、陸奥にしても

なんで直ぐにイメージがパッと出来るんですかね?

あんなにはっきりと瞬時にキャラクターの姿が浮かぶのは不思議でしかありません(笑)

でも確かにそのイメージがブレずに最後まで変わらないのです。

尚更不思議でしかありません!

そして手を差し出すというワンアクションがあったのですけど、

まったくイメージが壊れないのが凄かったです。

朗読劇はよく朗読されてる方が動くことによって

自分の中で作り上げてきたキャラクターのイメージが崩れることがあるので

恐いところだと思うのですけど脳内イメージの土方と手の差し出し方が全く一緒でした!凄い!

クラシックギターめっちゃ格好いいーーー!

クラシックギター弾く姿、今まであんまり目にする機会なかったのですがこれは格好良いと!!

こういうの好き!

そして和太鼓等々打楽器も半端ないのです!なんたる!

個人的には吉原の音楽好きです( ´艸`)

バイオリンはピッチカートのとこと高くて弓引っ掛けたようなキュイーンと鳴る音好き!

カテコ、

楽ライブの曲は「そうくんごほんごほんのあたりの曲」By土屋さん

そのシーンではカホンですがライブでは和太鼓で今夜限り!というスペシャル版でした!

もうめっちゃ格好良かった~!

うちこういうのも好きだわ(*´∩ω∩*)

和とタンゴって合うんですね!

土方の「酒持ってこーい」という台詞はどうもあのキャラを思い出してしまうんですがやってもいいですか?

と井上さんは前置きしたうえで、にゃんこ先生の声で「酒持ってこーい」

私、にゃんこ先生のビジュアルは知ってましたが声は初めて知りました~!

にゃんこ先生の声に初めて出会うのが生の舞台とかどんだけ贅沢なんですかね?(笑)

会場の皆さんは既ににゃんこ先生ご存知の方が多いようで「かわいい~」という声を聞きました^^

千秋楽恒例のおまけコーナーと諏訪部さんから紹介があり、

土屋さんに主導権が渡ったところで演奏がじまったのかな?

ギターのTAMAさん生歌&演奏でハッピーバースデー♪

会場中の方々で諏訪部さんのお誕生日を祝いました^^

おめでとうございます!

刀の描かれたケーキも登場して、ろうそくの火消してました。

沢城さんのヒール半端ない高さでした!

衣装はマダムジリー的な黒いロングドレス

ワルキューレでもそうでしたが挨拶がシンプルで

一言に込められる思いみたいなものを感じるなどと私は思います。

最後出演者が手を繋いで礼をする時、

剣術のお2人が手をつなぐの渋って?らしたのか

なかなか手をつながなくて可愛かったです(笑)

結ぶくらいの長髪って格好良いですよね~

アーカイブ

http://theone.soundtheatre.jp/category/archive/

いいなぁ!

これも見てみたかったです♪