珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

江水散花雪 配信-2022/01/30-

2022/01/30(日)ソワレ 配信

 

原案 刀剣乱舞-ONLINE-」より (DMM GAMES/Nitroplus)

演出 茅野イサム

脚本 伊藤栄之進

振付・ステージング <1部ミュージカル>桜木涼介 本山新之助
          <2部ライブ>本山新之助

出演 和泉守兼定 役:有澤樟太郎
   大包平 役:松島勇之介
   小竜景光 役:長田光平
   山姥切国広 役:加藤大
   南泉一文字 役:武本悠佑
   肥前忠広 役:石川凌雅

   俵木藤汰
   犬飼淳治

   遠藤雄弥

   村中一輝 大野涼太 鴻巣正季 山口敬太
   杉山諒二 河野健太 市川裕介 塚田知紀
   寒川祥吾 白金翔太 きたつとむ 和久井大城
   本間健太 千葉雅大 清水優志 小泉 凱
   千大 佑 大平祐輝 兵藤結也 柴田昂志 図師翔太郎

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※ 以下ネタバレです ※

 

 

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『般若心経』の全体から「色即是空」の意味を捉えるなら、「世界のすべては実体がなく、それゆえ苦しみも存在しない」ということになります。
この考え方は形ある刀のゲームという実態のない仮想空間の出来事による苦しみ楽しみは全て存在しないもの、みたいで刀剣乱舞みたい。

kotobank.jp

ゲーム内の刀も元々は鍛刀の物質(木炭、玉鋼、冷却材、砥石)であって固有名詞で呼ばれるものは全て空・実体がない。そして鍛刀の物質それぞれ単体は刀ではないが組み合わさって固有名詞で呼ばれる刀は形作られている。全てが空であることを知って執着、煩悩を手放すと涅槃の境地にたどり着く。ゲーム自体が仮想空間なのだから仮想空間をあるとするから存在が生まれているとも言えるよね。

 

 

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比較的新しく顕現した刀でも互いを支え合い助け合うことが共有されている。落ち込んだり悲しんだり苦しんだりしても本丸の一人一人が大切にしあっている。それが分かる「江水散花雪」は優しくて希望のあるお話でいいなと思ってます。まんばちゃんが長義と呼ぶのも関係性の良さを感じる気がしてかわいい。それぞれの思考の癖、過去の経験から各々傷つくところ違うんだなと公演を通して観ていくわけですが力になれる場面も各々違って強みもそれぞれなのだと気づきます。

 

放棄された世界、人も人あらざるものになるというの加州くんの特命調査・慶長甲府思い出しました。初めての調査時のみボスはその時代にしてはおかしい歪みの人物、城を警護する出会ってはいけない敵はその時代に生きているはずの人なのではないかという推測を読みました。

全てが良く回っているように見える、と南泉くんは言うけれど自ら刀としての使われた記憶がなくなってもそう言えるんだろうか?

冒頭の3振(南泉、大包平、小竜)はたまたま出陣した先が放棄される世界になったのかもしれない。そこへ古参の山姥切国広と旅から帰った和泉守兼定と共に肥前くんが審神者から頼まれ向かう。山姥切と和泉守以外の南泉、小竜、大包平肥前は作品内でも比較的新しく顕現した刀剣男士。まだ放棄される世界になる光景を見たことのない刀剣男士へ歴史改変をした先を知ってもらうように刀ミュ本丸の審神者はしているのかもしれません。人の身を得てかつて自分が振るわれた時代にとび、例え辛い場面であろうとも史実とされるそのままを繰り返さなければならない。苦しいことへ自ら導くのを理解するのって人間に近づけて考えれば難しいことだと思う。明るい未来が待ち受けているならばそちらにすがりたい気持ちの方が分かるから。どんなに理想的な解決法もいずれ綻びが出て今にも未来にも繋がらず澱むのを待つだけ。もし…の世界で明るい未来などないのだと知るからこそ歴史を守る=生きざまを尊重することになるのだと思いました。

 

 

 

遠藤雄弥さん、ちゃんと見るの初めてでしたがきっと殺陣上手いのだよね?透ける上手さだと思いました。そして絶妙にデフォルメされた人物像なの、後々出てくる水戸の方とも相性が良くて素敵です!

 

江水散花雪を見たいと思ったきっかけが小竜くんでした🐲小竜さんに関してはゲームで初めて見たからどんな刀剣男士なのかいまいち分からなくてもう少し踏み込んだ姿を見てみたいなと思っていました!正直見終わった後でもまだ良く分からないなと思っててそこにわくわくしてます(笑)見た目格好良くていわゆるチャラいとも思えそうなんだけどゲームだけでも言動や行動からそうではないなと感じる。あくまでにこやかで落ち着きがあって少し離れて俯瞰してるような感じ、それが小竜さんなんだと知れて私は嬉しい!楽までにまだ見られていない小竜さんの良さもあるのかも知らないからもう一度見るか迷っちゃうな~

 

南泉くん、慈伝で既に刀ステ本丸の南泉くんを見ていたから口調が違う…?と思ってたのだけれど意味があるようで??ボサノヴァ好きです~あの日溜まりの暖かさを知っていて皆にも共有できるの素敵✨あまりにも可愛くて良い子なのは長義くんがいないからもあるのかな?結構印象が違って見えます!あとこれは武本さんの印象なんですけど不思議なくらい身体が柔らかくてびっくり!伝わらない例えでいうと五反田、横浜猫の雰囲気が少しある。

 

大包平も慈伝イメージが強かったんだけどゲームの隊長にしなかった時の発言イメージ、暑苦しさは松島さんの雰囲気らしいなぁと感じます!真面目でまっすぐで心配になるのだろうけれど鴬丸がいないからこそ尚更しっかりした刀剣男士なのだなぁと考え直します。常に皆のことを考えて例え自分が悔しくとも山姥切国広に教えを乞う。なんとなくですが皆のことを考えた時に大包平なら自分のことをないがしろにしないだろうと思えます。これは私の考え方に沿うか沿わないかの話だけど自分自身を蔑ろにする判断は好きじゃない。だから例えお話・フィクションだとしても自分のことは大切にして欲しい。そのあたり安心してます☺️

 

山姥切の加藤大悟さん…私の勘なんて当たらないと思うけれどなんとなくミュージカル好きな層が好きそうなお声と姿な気がする。すぐクリエでお見かけしそう。話振りも行動もあんなにしっかりしてるのに暗いところがあるんだなぁと思います。山姥切国広はゲームでもステでも今回のミュでも自分自身と比べるとそういう発想はなかったな~~と思う刀剣男士です。(勝手に話してるのだけどまんばちゃん好きな方はオペラ座の怪人も刺さりそうだよねと。その印象があります。)

 

肥前くんもやっぱり印象が違うかな!と言っても肥前くんはタイミング的に特命調査での姿を見ていないから良く分からないのだけど。出来る限りのことを試して歴史改変にあらがう、それも大切なのかもしれない。自らの力だけでは変わらないこともある。すると反対に本来の歴史とされる歴史の中で自身が振るわれることについて考えるのでしょうか?

 

まだ自本丸の兼さんは極じゃないのでミュで初めて極の格好良さに触れましたがあまりにも頼りがいや大きさがあってこれでもかーーーというほど格好良さを浴びた感覚です(笑)元々有澤さんの兼さんの格好良さ好きですが…いやはや流石修行をされてきただけあって精神的なぐらつきを感じさせず、サポートの立場にスルリと入り込んで一言添える!必要なときに必要な分だけ支えて実際にやりとげたのは自分だと感じさせる!塩梅が格好良い!!きっとこれも和泉守兼定を形づくる周囲から愛されてきた気持ちが成せることなのかなぁ。何度も言っちゃうけど格好良いです!

 

歴史の流れは確かに分かりづらいと思うんだけれどこれだけ複雑だと説明をしなければならないのかとも思います。史実の説明せずに表面上のお話が完結してなおかつ調べると歴史の裏付けが取れるみたいな、そういうの見てみたい!と、詳しくないから助けられてるのに言ってみる。というより難しいからやらないのだよねきっと。

(当てずっぽうだけど列強に並び立つ力を付けた日本が都合悪いんだろうか?近代化を急ぐような改変が多い気がする、結果なのかもしれないけれど日本を強くするとか?)