2017/03/15(水)
座席 センター前方
今まで数年間ミュージカル中心に呟いたり、書いたりしてたところ、
急に歌舞伎という世界にハマったものですから歌舞伎友達がいないんで(笑)
それ以降会う人会う人に歌舞伎が面白いんだよと言いまくっているわけです(笑)
で、先日私の少ない観劇人生の中でも長いお付き合いの観劇友達が
歌舞伎に足踏み入れてくれてねぇ!楽しいっていてくれたので有頂天でねぇ!(笑)
流れで一緒に歌舞伎を見よう!とトントン拍子に話が進み、
(こういう舞台に対する行動の速さは観劇友達って感じですよね)
何故か前方空いている!との報に、行きやしょう!と秒の返事です。
めちゃくちゃ近く、真ん前だと分かる席番にずっと身体
メトロノームの如くぶんぶん振って、そわそわ指折り楽しみにしておりました~!
当日、
新春浅草でも前方は座ったけれど
周りの方々の雰囲気も違いますし(きっと周りの皆さん歌舞伎好きで好きでな方々なはず)、
そもそも一人じゃないとこが気持ち盛り上がるよね!!
誰かと観に行くと一緒に行った人が楽しめたか気になってしまうものだけれど
観劇友達だとハクナマタタで安心して見られるところがあります^^
自分が好きなとこも共有出来たら嬉しいし、
気づかなかった素敵ポイント聞けると倍楽しくなれるし、
自分とは違う視点、考えに触れられるとほんと楽しくなりますよね!好き!
真山青果 作
真山美保 演出
今井豊茂 演出
一、明君行状記(めいくんぎょうじょうき)
池田光政 梅玉
青地善左衛門 亀三郎
妻ぬい 高麗蔵
弟大五郎 萬太郎
若党林助 橘太郎
木崎某 寿治郎
吉江某 松之助
筒井三之允 松江
磯村甚太夫 権十郎
山内権左衛門 團蔵
明君と呼ばれた男の名裁き
備前国岡山の池田光政は明君の誉れ高い藩主でしたが、ある日、家来の青地善左衛門は、禁猟地内で、そうとは知らずに鳥を撃ち落としてしまいます。御禁制を犯した者は死罪の定めですが、光政が彼を救おうと懸命に思案する一方で、日頃から光政の明君ぶりに疑いの目を向けていた善左衛門は、己の一命を賭けて光政の本心を探ろうとします。血気盛んな善左衛門を、厳しい言葉の中にも優しさをもって諭す光政。真山青果作品ならではの人間の本心に迫るせりふの応酬が聞きどころの一幕です。
普段あんまり予習はしないんですけれど
チラシ裏にあるあらすじは一応目を通して
あとはイヤホンガイドにお任せするようにしています。
だけど開演前嬉しさとソワソワでNo予習で見始めたので
最初何を言っているのか全然分からず、
ジーキル博士とハイド氏のお手紙のようにだんだん正体が見えてくる感じに意図せずなりました。
善左衛門は寵愛されている
池田光政のことを悪く言っている?疑っている風。
でも周りは明君だ!あれだけ素晴らしい人はいないと言っている。
奥さんのめいさんは夫・善左衛門の様子より何か心に決めたことがあると悟る。
何を悟ったのか、この時は分からなかったけれど
高麗蔵ぬいのお顔からも聡明さのある美しさを感じたので
深い愛情のある頭のいい女性なのだろうなと思いました。
亀三郎善左衛門が
水戸黄門の助さん的格好良さがあるのです。
(シャープな格さんともいうかな?と思ったけれど)
スッとして一目で格好いいとなる感じ。
シネマ歌舞伎の『阿古屋』予告を『ワンピース』見る前に見ていて
わぁ!なんて可愛いんだろう!と思ったのが亀三郎さん演ずる岩永左衛門の扇子チョン仕草でした^^
なので阿古屋を見に行ったきっかけが亀三郎さんだったくらい一瞬で気になった方でしたので
ちゃんと生で見られるのがとても楽しみでした!
時系列的には先に
助六の通人を先に拝見しましたけれども、
もう凄く面白くて最後はおめでとうございます~!という気持ちでしたけれども、
この明君行状記の善左衛門とっても素敵ですよね!!
最初は多少頑固で
アウトロー(←調べてみたので意味合い合ってるはず)な印象、
その他大勢の前では強気な善左衛門も、光政の前には子供のような感情を表情に出す善左衛門との差ね!
光政には勝てないんだなぁと思えて愛おしい(笑)
奥さんの前では死ぬ覚悟だって重々しく言ってて(実際覚悟してるのだから当たり前だけれど)
ハラハラするのは奥さんの気持ちを考えるからかなぁ。
そういえばこれも虫の音が秋っぽい。
光政の墨絵を飾るなどの
室町文化っぽいわびさびの部屋、
これ凄い早さで舞台転換されるから驚く!
あれ?案外普通の人だと思うわけです。
ひどく優しい人なのかなぁと思っていたら意地があったり、
愛ゆえのですが悪口も言うし、
とっても親しみやすくって意外なのです。
火縄銃用意させた人が死んだことで解決すると言ってたけれど
意味が全然分からなかったのでここら辺がだんだん明らかになっていくのが楽しいなぁと思いました!
いやぁでも色々な形のリーダーがいると思いますけれど
頭がいい人はひけらかさないし、人望があるなぁと思える
梅玉さんの光政に魅せられるの
ほんと素敵な時間でしたーー!
善左衛門が優勢から劣勢に変わり、光政に翻弄され、折れるまいと意地張るのをじわじわと攻めていく。
笑顔で強い光政でしたほんと強い。
善左衛門も呼ばれて答えて冷静でいたのに、
火縄銃を渡した人がすでに死んでしまって証言出来ないことに狼狽え、
もっと近くに来いと言われてなかなか踏み出せず、
球の入っていない火をつけた火縄銃で光政から自分を撃てと言われたり、
無理難題を吹っ掛けられるのを見られるのは光政ありがとう感あります。
今までのクールイケメンどこへ?といったような表情の多彩さ、
意地っ張りな「へ」の字に口ひん曲げた表情可愛いですよね~(笑)
山内権左衛門かな?光政のそばに控えてる方の微笑みが大きくて優しさを感じます。
私この演目好きだった~!
二、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 渡海屋 大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛 仁左衛門
女房お柳実は典侍の局 時蔵
相模五郎 巳之助
銀平娘お安実は安徳帝 市川右近
入江丹蔵 猿弥
武蔵坊弁慶 彌十郎
源義経 梅玉
復讐を企てた知盛の壮絶な最期兄頼朝の追手から逃れるため九州へ向かう義経一行は、大物浦の船問屋である渡海屋で出船を待っています。実は渡海屋の主人銀平は、壇ノ浦の合戦で死んだはずの平知盛で、典侍の局や安徳帝とともに素性を偽り暮らしています。知盛は船出した義経一行を襲いますが、返り討ちにあってしまいます。典侍の局は義経に帝を托して自害すると、それを見た知盛も血まみれの体に碇綱を巻きつけ、海中へと身を投げるのでした。平家再興を願った武将の末路を描いた義太夫狂言屈指の名作をご堪能ください。
詳しいわけじゃないけれど千本桜は
ボーカロイドのやつも思い出すところあります。
銀平がどう見てもただ者じゃなくて近かったのもあるけれど
凄い緊張感を感じて中々直視出来ないカリスマ性です。
白い衣装に身を包んだ知盛の美しさったらないし、なんて強そうなんだろう!
で、次に出てくると血まみれで、白を纏ってしまってるがために赤が鮮やかで
軽くひゅんとなるくらいリアル。
痛そうで生き抜いてて辛い。
なるほど白ひげと思ったり、グロタイと思ったり。
(グロタイは「さて悩ましき夏の宵」と知盛の乗る船の明かりを気にする局たちの様子が似てる)
登場の女房の美しさよ!
手の所作、人差し指がピンと伸びて柔らかく動く仕草
いつでも舞踊されてるかのような染み付いた美しさ大好きです^^
芸術はこういうところで生まれるんだなぁと思いました。
ああいう神社を建てる平家らしさは分かる気がする。
途中で平家蟹を思い出していたら
平家蟹のポーズがあって驚き!
相模五郎 巳之助
頬膨らませて口への字で
態度大きく歩いてくる鎌倉武士。
頬膨らませると人相って変わるものなんだなぁと思いました。
ユリゲラーのスプーンのごとく曲がった刀を探したり直したりするの面白い(笑)
局に報告しに来るとき、頭にスカルつけてて結構お洒落だなぁと思いました。
一月見られなかったので楽しみにしていました^^
本当に可愛らしくって堂々としててというのは分かったけれど
やはり一月見ておけば…!と思いもしました~
気になってただけに舞台にはいるけれどもっと見たかったなぁと
お話を聞いていたので思いました~
入江丹蔵 猿弥
局に伝えに来るときは負傷で血がにじんでいて痛くてねぇ。。
魚尽くし、どんなんかな~?って楽しみにしてたんですけど
めちゃくちゃ魚押しなんですね(笑)
言ってる意味合いも分かるように言えるの?
ものすんごい謎なんですけど(笑)
今普通に読んだらただの魚の並びだもんね?
意味合いを思い出さなきゃ読めないし、意味合いを思ったら
魚分かんないような気がするし不思議でしかない。
聞いてたら魚も分かるし、意味も分かったのねぇ、謎だねぇ!好きだねぇ!
途中で出てきて超絶格好いいまま去る人。
一番ずっこい人だと思う(笑)
だってあんなん格好いいに決まってるじゃないですか!
彌十郎さんはそもそもパーンと響き渡るストレートな美声をお持ちだからなぁ!
テレビで
阿弖流為見た時もこれが素敵な声のお方!と思いましたが
舞台上でのお声の響き方惚れるしかない^^*
それでもって弁慶は強そうですし、法螺貝吹くって凄い〜!
あれ難しいのでは??
法螺貝なんて九鬼喜一の早口言葉でしか聞いたことなかったよ〜
さっきとは打って変わって若い。
すごい若いけれど聡明なんだろうなと感じる。
三、神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり) どんつく
江戸の風情を賑やかに魅せる風俗舞踊参詣人で賑わう亀戸天神の境内。その中で、ひときわ人目をひくのが、太神楽の親方鶴太夫と太鼓打、荷物持ちのどんつく。江戸っ子らしい親方のきびきびとした動きと、田舎者のどんつくのしぐさが人々の笑いを取り、曲芸を見せる彼らの周囲に大勢の人が集まると、賑やかに舞い納めるのでした。
陽気でおかしみがあり、江戸の情緒を存分に感じさせてくれます。十世坂東三津五郎が得意とした舞踊を、三回忌追善狂言として上演いたします。
私、好きだなぁ楽しいなぁというのが表情に出てるという自覚あるんです。
もうすっごい楽しくてめちゃくちゃ笑顔だったと思うもの、今更恥ずかしみ(笑)
まぁでもそんなの見えてないでしょう。
とは思ってもあまりにも楽しいが出過ぎてたなと思ってまた恥ずかしくなる(笑)
GQの全員ダンスみたいに
皆さんと役の設定が入り混じって個性が振りに出てる感じ本当に最高!!
荷持どんつく 巳之助
「真似の出来ねぇものなん(し?)。」
「えへん」
幕見からだと(オペラグラス使わないので)ヒゲ生えてるとこまでは分からないから
あ、近づくとより田舎者っぽい〜と思いました!
おかめさんが今日も今日とて可愛らしい(*´ω`*)
登場の内股から大好きですー
ちょいちょいちょいと進んでくるの。
もうううう(´∩ω∩`)
松緑さんが一番近くで見るとわああああってなるお人であった!
なぜなら微笑みがね!めんこいよね!
歌舞伎初めて見に行った時の美脚を思う存分見せびらかす左母次郎さんと
正義と粋の源八が飛び六方ではけてったの見て
その日のうちに
松緑さんとは?と調べたのを思い出しました(笑)
いやぁーーあんなに格好いい人がさぁ!
こんなにニコニコ笑顔でどんつく暖かく見守ってるとかね?(´∩ω∩`)
口調、本当に好き!
口調があんな格好良くって
役も格好良くって
微笑み絶やさないめんこさって
役者さんって…!と思いました_(:3」∠)_
もうひれ伏すだけ〜アメーバになれる。
「ほいきた!」ってやたら言いたい(笑)
太鼓打 亀寿
赤黒前の踊りの軽やかさとシャープさが
亀寿さんご自身の格好良さをとっても感じて素敵だと思います〜!
あとどんつくの叩く太鼓調整する際の問いかけも絶妙で好きです!
すごく台詞が自然なのだもの!
「けんを…」
と言われるとこで皆さん素笑いされてたから
大層和やかで可愛らしい瞬間見られてホクホクでした!