珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

八月納涼歌舞伎 二部-2017/08/13-

2017/08/13(日)
歌舞伎座

二階上手側

 

 

初世坂東好太郎三十七回

二世坂東吉 弥十三回忌 追善狂言

岡本綺堂

市川猿翁 監修

一、修禅寺物語 

夜叉王 彌十郎

姉娘桂 猿之助

源頼家 勘九郎

春彦 巳之助

妹娘楓 新悟

下田五郎 萬太郎

金窪兵衛 片岡亀蔵

修禅寺の僧 秀調

 

 

 

十返舎一九 原作より

杉原邦生 構成

戸部和久 脚本

市川猿之助 脚本・演出

東海道中膝栗毛

二、歌舞伎座捕物帖

弥次郎兵衛 宙乗り相勤め申し候

喜 多 八

弥次郎兵衛 染五郎

大道具伊兵衛 勘九郎

女医羽笠 七之助

座元釜桐座衛門 中車

天照大神又は町娘お笑 笑也

瀬之川伊之助 巳之助

山新五郎 新悟

玩具の左七 廣太郎

芳沢綾人 隼人

女房お蝶 児太郎

舞台番虎吉 虎之介

伊之助妹お園 千之助

伊月梵太郎 金太郎

五代政之助 團子

瀬之川亀松 鶴松

芳沢小歌 弘太郎

瀬之川如燕 寿猿

芳沢菖之助 宗之助

芳沢琴五衛門 錦吾

若竹緑左衛門 笑三郎

同心古原仁三郎 猿弥

同心戸板雅楽之助 片岡亀蔵

鷲鼻少掾 門之助

関為三郎 竹三郎

喜多八 猿之助

八月納涼歌舞伎 | 歌舞伎座 | 歌舞伎美人(かぶきびと)より)

 

 

 

ネタばれです。

特に弥次喜多未見の方、お気を付けください。

 

 

 

 

 

 

今さっき一部に長谷川伸さんの作品が上演されていることを知った私です。

知らぬかった…気づかぬかった…

もうひと作品くらい見て、二作品合わせての奥行き感を体感してみたい…

とか言えど以下は二部の感想です(笑)

一、修禅寺物語 (しゅぜんじものがたり)

 

孤高の面作師の心理を鮮やかに描いた名作  

伊豆国修禅寺村に住む面作師夜叉王は、将軍源頼家から自らに似せた面の制作を依頼されていましたが、納得のいく面がつくれません。仕上がりの遅さに苛立った頼家が夜叉王に斬りかかりますが、娘の桂が打ち上がった面を差し出します。出来栄えに満足した頼家は、面には死相が現れているという夜叉王の言葉にも耳を貸さず、気に入った桂を連れて面を持ち帰りますが、その夜、鎌倉方の追手が頼家の御座所を襲い…。  初世坂東好太郎と二世坂東吉弥の追善狂言として、芸術家の独特な心情を数々の名ぜりふで描く新歌舞伎の傑作をお楽しみいただきます。

 

前置いておきたい。

私が分からないのは分かる状況じゃないからだと思うんです。

もしかしたら時代かもしれないし、経験かもしれない。

今は想像力が及ばないだけなので、その内しっくりくるかもしれない。

ただそれだけですので要は感想を信用しないでいただきたい(笑)

 


エンディングから遡って感想はえーーーちょっと怖いです。

人が息絶えてしまうその時を覚え書きするってまず怖い上、

実の娘が息絶える瞬間っていうとこがさらに怖い。

でも桂は息絶える前になって父の職人としての生き方を認め、息絶える顔を向ける。

んーーーでも怖いものは怖いのです、それは本当。

んーーーなんだろう?職人だから、で許されるものなので?

事の顛末と面を付けて逃げてきた桂から面を取り、

じっくり見つめて自分を褒めるって結構狂気。

とはいえ夜叉王だけ分からないなと言っているわけではなく

あの結末にいる人々もあんまり分からないとは思うけど

そういう考えなんだなと思う気持ちもある。

 

妹が楓と聞くと姉は桔梗か?と思えど桂なのです。

桂は気が強いと言ってるけどそんなに強そうな感じには見えない。

選択としては今の世でもよく言われることなんじゃないでしょうか?

本気じゃなくとも言葉にして言う人はいるよね。

でも実際そう言って叶えられるものではないのに

桂は手にしてしまうわけだから運も味方にしているわけです。

ただ、誇りを持って仕事をしている春彦は桂の物言いに我慢ならないのも分かります。

(春彦、声が若い)

夜叉王は桂に対してお母さんの血とか言ってるけど実の娘なのは一緒じゃないかな?

なんか妙によそよそしい感じで、あれは桂は傷つくんじゃないかなぁ?とか。

 

楓はものすごーく性格も容姿も美しく見えるし、

実際美しい非の打ち所のなさそうな人。

どの立場の人にも心を寄せようと考えられる優しい人。

きっと聡明だと思う。

 

なんで将軍のお付の人若いんだろな〜?と思ったら

殺陣が国立劇場 歌舞伎のみかたで見た殺陣的なスピーディー切り捨てだったのです!

あれ新歌舞伎だからつけ打ちないらしいけど、

あった方が時めくかもしれない…と思ったり。

でもない故か、すごいバッサバッサやってて格好いいーー!!ってなる。

 

 

 

二、歌舞伎座捕物帖(こびきちょうなぞときばなし)

弥次喜多歌舞伎座で巻き込まれた大事件  

伊勢参りから江戸へと戻った弥次郎兵衛と喜多八。先の珍道中で一文無しとなった二人は、仕方なく歌舞伎座で黒衣のアルバイトを再開します。劇場では連日大入り満員で芝居は大盛り上がり。しかし、舞台裏では俳優の悪い噂が流れ不穏な空気が漂っています。一方、弥次喜多の二人は、相変わらずの失敗続き、怒られてばかりの日々です。そんなある日、舞台上で身の毛もよだつ事件が発生。弥次喜多の二人は犯人として疑われてしまい…。  昨年、江戸から伊勢までの珍道中で客席を沸かせた弥次喜多が、今度は歌舞伎座で大事件に巻き込まれます。ミステリー仕立ての奇想天外な一幕をお楽しみください。

 

とっても期待して見に行ってオオ〜そうなっちゃうの?

と場内スタオベの中、納得いっていかなかったミステリー作品がありまして。

ミステリー(恐怖小説)作品はあまり期待しすぎないことが私の中で暗黙の了解で

した。

ですが、この弥次喜多を見ると期待しても大丈夫なんじゃないかと

思えるくらい不安が払拭されました^^有り難いことです。

これーーーーーーーーー!!やばくない??

まじほんと現れた時、わーーーーーーーなんて素敵!!と思いました^^*

江戸時代、蝋燭で舞台を照らしていた、その情景が歌舞伎座に現れる!!

弥次喜多歌舞伎座の照明は凄いらしい。

幕前に和紙を丸め、覆いを作り蝋燭を中に灯した簡易照明が再現されています(多分)。

美女と野獣の「ビー・アワ・ゲスト」、

リトル・マーメイドの「アンダー・ザ・シー」、

そしてオペラ座の「ドンファンの勝利」で出てくるライト(だよね?)みたいです!!

これ最高に時めかないです?

オペラ座の怪人って幕とか、プロセニアムアーチとか、

オペラ座ガルニエ宮が再現されてるわけですけど

歌舞伎座歌舞伎座だからそのままなわけですよね!

セットじゃなくてそのまま歌舞伎座なわけです。

まるで歌舞伎座じゃなくて歌舞伎座そのもの!

もうこれ最高の贅沢では?

世界観に浸るんじゃなくて世界観そのものフル活用って!

しかも日本の伝統的な舞台である歌舞伎の舞台を活用しているって

私が思うことじゃないんですけど誇らしいくらいの気持ちになります、謎に!

舞台を見ているとどうしたって作品は輸入されているものが多いと感じます。

(私が見る作品がそうなのですが)

でも弥次喜多の舞台自体も劇中劇作品も歌舞伎で、日本に包まれて嬉しい気持ちになります!

いやでもほんと歌舞伎の劇場…というか能舞台もですけど

見れば見るほど面白い劇場だなぁと思います。

私、いっつも見ちゃうんだけど舞台をぐるりと囲む提灯は

きっと昔は公演中も火が灯っていたんでしょう?

まんまオペラ座のシャンデリアですよね格好いいーー!

あと昔オペラ座の怪人新橋演舞場公演があったとパンフレットか何かで見た

(もしくは買った過去パンフにチケが挟まってた)のでこう、

時めきが大きいんでしょうか?

 

始まりは松竹シネマの富士山がスクリーンに映し出されて。

日本の映画って最初は映画館が出来てから上映だったのかな?

雨に唄えば」とか見てると既存の劇場にスクリーン作って映し出してるように見えるよね。

もしそれを歌舞伎の劇場でやったらこんななのかな?

昔にこの光景はあったんだろうか?と思いました。

 

宙乗りって上っていくものだと思ったけど下りても来るんですね!

三階おいしい~!!

 

伊之助さんの静御前は歌舞伎本の人を思い出しました。

漫画でしか知らないのですがあの漫画が浮かぶ。

と思った方は三代目・澤村田之助さんでした^^

伊之助静御前、綺麗なのに口が悪く見えるから

嫌われてもいそうだなと自然に思えるし

脚開いて歩いて開かない幕に「早く開けろよ!!」だし。

弥次さん喜多さんに「社会のクズが!」って言うし。

いやでも社会のクズは台本にあるから言うにしても

緊張しそうとか思っちゃいますけど(笑)

差し替え演目、団子売だったらしい…。

だんまりかと思ってた、無知というのは違和感も抱かせないね(笑)

伊之助さんは差し替えを頼みに行ったり、

厳しいだけじゃない先輩。

綾人さんもその厳しさの根本を分かっている。

 

釜桐座衛門、クワガタ話でしたがあれは日替わりだったり?

→日替わりみたいですよね(笑)

 通ったら昆虫詳しくなれる。

うちがオペラ座の怪人の支配人ズ好きだからかもだけど

釜桐座衛門はオペラ座透ける~とよく思いました、勘違いではなかろ。

★「チケットは全部完売だ」みたいな台詞、

オペラ座の「切符は全部完売」っていう支配人ズと同じ。

★「ゴシップは宣伝になるが だが考えてみると 

 お客の目当ては オペラの出来よりスキャンダル 

 そうだ!これで俺達の商売は大繁盛」的なシーンも被る(byオペラ座の怪人 舞台裏)

★別にそんなに特別似ているわけじゃないけど

 イルムートの夫婦みたいな釜桐座衛門とお蝶だよね 。

 「妻が心配だーー」

★伊之助が亡くなって、幕がしまって

「事故です」とお客様に説明する座元が支配人だけど

 3幕のバレエをお楽しみいただいたりはしない。


多分伝わんないけどツボクラリンって「グッスリン」みたいだよね(笑)

あれもアガサ・クリスティネタですしまぁまぁ。

 

この日はBでした!

エドウィンドルードの謎、劇団四季のSong&Dance、FESTIVAL!のようと…

と思ってたけど由来は筋書にありました。

 

女形の霊は猫の姿をしている。

先日トーハクで猫が化けて出てる浮世絵見て写真撮ったんですけど

可愛かったからか全部ブレててね(笑)

なんでか猫って化けてても許せる可愛さありますよねw

お蝶がぶっかえりで猫になるの可愛い〜!

キャッツに出演されてる俳優さんが

「人間から猫になる時はゔぁっと毛を生やすんです、猫タイツをはいたりしない」

トークイベントで仰っていたことがあって

記憶に残るくらい好きな答えだったんですけど

ぶっかえりってまさにそんな感じな気はします。

この世のものでないから花道の穴に消えるの!!

私、初めて見たーーーーー!!

すごい!!なんか興奮する(笑)

 

お蝶の推し、新五郎のなよみ。

と思ったのに劇中劇では別人か?ぐらいな格好良さの新五郎。

お蝶の推す理由分かる!!

 

伊之助はピアンジでパッサリーノ(この言い方はあってるのかな?)、

でも殺され方はブケー。

私深読みなんだと思うし、

そもそもオペラ座そんなに回数見てないし詳しくないんで

詳しい人に見ていただいて感想聞きたい。

ブケーといえば配役から大道具は同じ運命なんかなと思ってたけど

花道を女医さんと捌けて行って良かったなと思うのでした。

「なかむらやぁ~」

 

マギー喜多八。

忠信は絶対にここを踏むんだ!との解説に

観客の漏れ出る「へ〜」が凄い(笑)

 

綾人さん車椅子だからネッサ?と思ったけど、これは思考を近づけ過ぎなんだと思う。

あの車椅子、和風なのか〜でも違和感?と思ったら足置きがないみたいですね。

あれ大変だよ、と聞いたので大変なんだろうな。

 

役者さんに明るくないからだと思うんだけど

イヤホンガイドで趣味が反映されていますとあったんだけど

あんま分かんなくてそこは気になる〜。

 

真の事はいつも一つ的なのと
じっちゃんの名にかけて的な台詞が(笑)
お二人出てきて早々ぽいな〜と思っていたのでやっとーってなりました。

 

くんらいこうはBでしか出てこないっぽい。

 

会場も笑ってたけど 

「実の息子のように思っているんです。」by弥次さん

 

劇中劇ってのはいつも全部見たいなぁってなるんですよね〜

オペラ座のイルムート全編通しで見てみたいもの。

そう、四の切が劇中劇だと

イヤホンガイドでも「覚えてらっしゃる方も多いと思います」と言っていたけど

実際に全部が見られる演目なわけだから

弥次喜多の劇中劇観に行こ〜ってなれていいですよね。

ほんとイルムート見たいけど創作だからないわけじゃん。

イルムートっぽいものは見られるかもだけどイルムートは見られない。

そう思うと既にある演目は素晴らしいなぁ!

ちょこちょこと伊之助さんも綾人さんも四の切見られるんですよね、違いもあるし。

綾人忠信の組体操みたいな立ち上がるの、

身長高いからキマリ方が美しくて凄かったです!

伊之助忠信はあの桜の木のとこへコーーンと跳んで消えるやつ、

あれ最初松也さんのTVで見た時びっくりしたけど

やっぱり不思議なほど美しい跳躍ですよね!!

最後、獅子王のように急遽出演した弥次さん喜多さんがそれとなーーく踊って

喜多さんが一緒に忠信し出したの、

私が何度聞いても好きなアニメワンピースのアフレコでルフィの台詞を読んでしまうエピソードみたいで楽しかったです(笑)

 

このお話自体、舞台好きな人は舞台の裏側が好きっていう

どうしても生まれる気持ちにも響いて素敵です!

裏側の作品って難しいんじゃないかと最近とみに思います。

話題の舞台とか、私自身見てないから言うに値しないので黙りますけど。

何ていうのかな?単純に?

弥次喜多は嫌な気持ちにならない、やっぱりそこが私は好きです。

 

古原任三郎www

「えーーー」っとか言われてるのウケるww

言葉分かるしイヤホンガイド使ってない人多いもんかなぁと思っていたんだけど

再度イヤホンガイドで古畑任三郎と紹介されるとこで笑い起きてたから

案外つけてる方多いのかもしれないと思いました。

歌舞伎役者さんはお名前知ってる〜という方多いけれど

多少引いた席だったり、化粧だったりで

ん?誰だろうってなっちゃう。

誰だろう?と思わないくらいになれたらもっともっと楽しいんでしょうね^^*

でもなっちゃう私はイヤホンガイドで役名と役者さん名聞けると

役者名に似せてる名前もよく分かって面白かったです!

 

三谷幸喜作品みたいと言われてる方いて思い出したのは「オケピ!」だけど

そもそも未見なので含んでるのかとか全く分かんない。

 

歌舞伎はやっぱりまだまだ知らぬことばかりだから

もっと知ってから見たら歌舞伎に関して気づくこともあるんだろうなと思うわけです。

気づけるようになりたいなぁ~!

 

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やまやさん

三部は関係あるのかな?ないかな?

練り切り美味しい。

お新香は大根のべったら漬けと白桃のピクルスだったと思われ。

白桃が凄くて種ごと切ってあるの!

種って食べられるのかな?と思いつつ食べたけど

どこが種か分からないくらいでした(笑)

初めて食べたなぁ~夏にピクルスって美味しい。

あとうち好きなのがお茶おかわり頂けるの、嬉しい。

…やまやさんの高菜は美味しいし、食べるときゅん具合にハマります(笑)