2014/04/08(火)ソワレ
一階13列
スタッフさん
【指揮】ギュンター・ノイホルト
【演出】アンドレアス・クリーゲンブルク
【美術】ハラルド・トアー
【衣裳】アンドレア・シュラート
【照明】シュテファン・ボリガー
キャストさん
【ヴォツェック】ゲオルク・ニグル
【鼓手長】ローマン・サドニック
【アンドレス】望月哲也
【大尉】ヴォルフガング・シュミット
【医者】妻屋秀和
【第一の徒弟職人】大澤建
【第二の徒弟職人】萩原潤
【白痴】青地英幸
【マリー】エレナ・ツィトコーワ
【マルグレート】山下牧子
【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】NHK東京児童合唱団
ネタバレです。
よろしいですか?
チケット貰ってびっくりですよ(笑)
ええええええええええええまさかの一階!!!!!
しかも13列?
え…オペラってここいい席…?
おう…恐い。
初オペラなんですけどこんないい席ぽいところ座って大丈夫か( ´(ェ)`)と思って緊張しました。
ヴォツェックさん…最初から足がね、内向いちゃってるのです。
え、可愛い…と思える系内股。
これはこの方の持ち味なのか、それともわざとなのかどちらだというのが気になるところでした。
注目してカテコ見てましたが投げキスしたりしながら歩く姿は普通でした。
普段はそうならないのでしょうね。
でも男らしい歩き方の方とも思えないですけど。
ヴォツェックが内股で歩いているのは精神異常を表しているからだった…のかなって。
何この初っ端の内股話すみません申し訳ない(笑)
ヴォツェックの方の声が広がる具合は凄かったです。
でもパァーンと耳に届くんじゃない感じなのは今考えると不思議ですね。
マリーの方の声の響き方が凄い!
ファワァワワワワワワワって感じに響く。
マイクなくてもここまで響くのかと思った!
マイクなくとも響くんだなぁと思うと同時に
マイクあっても聞こえるあの生声を考えると
ミュージカル凄いなぁと思えました。
このヴォツェックの演出、話がわかっていること前提だと思います。
何も知らず見て内容を感じ取れるわけではなく、知った上で演出を楽しむものだった。
なのであらすじパッと見て言っただけの私は字幕と舞台の往復です。
サッカーの戸田選手のごとくシュッシュっとあっち見たりこっち見たりです。
見ても全然分かりませんでしたね~
あまりに分からないので早くもう一度あらすじ読みたくて仕方なかったです。
あらすじ読んだら色々分かる部分もありました。
大尉の頭剃るところから、子供が近くにいるけれども
あれはヴォツェックと大尉、子供は別の場所にいるのに一つの部屋に混在してしまっている。
子供が黒いペンキで文字を書いていくのはハッとしました。
最後におぼれ死んだヴォツェックの上に座っているのは
子供がいるのは部屋の中でヴォツェックの死もマリーの死も知らないのに
同時に重ね合わせている感じがサッと血の気が引く感じに恐かったです。
最後の馬遊び?で片手にナイフ持っている姿だったのも
声の純粋さと真逆に
これからの苦しい生活やヴォツェックのように繰り返してしまうだろう貧困の生活の片鱗が感じられたような気がして恐かったです。
特に鼓手長はマッチョじゃないし、
ヴォツェックと学校にあったマットを重ねたような足場の悪いとこで対決した時に
よろめいていたのでヴォツェック勝てる気がする(笑)
でも負けないとあの縮こまるヴォツェック見られないんですよね。
あれはとても弱そうでかなわない感じが分かりました。
部屋はアリスのように近くは広く奥に行けば狭くなる遠近法みたくなっている、斜度のついた箱。
宙に浮いていて前後に動く。
箱が後ろに下がると舞台一面には水があり、
スーツの男性たちが立ち、手に葦のようなものを持っている。
それを取ることで草刈りを表現しているのかな?
バケツから何か投げ込まれ黒スーツの方々がその何かを必死に奪い合っているさまは貧困を表しているのかな?
単純に下水道の中のネズミのように見えました。
人間にとって望ましくない環境であるように感じた。
こういう部分、素直に表現されていないあたりや服装がコンテンポラリーダンスを見ているようだった。
コンテンポラリーダンスが分かりづらいということを言いたいわけではないです。
途中出てきた黒スーツさん達が板の下に馬のようになって支え、
板の上には楽隊というのは貧困を表していたのかな~と今なら思う。
あの一面水のある舞台は魅力的だったのでああいうところで踊る方々が見てみたいです。