2018/01/03(水)夜
浅草公会堂
座席 一階下手花道横
お年玉〈年始ご挨拶〉
中村 隼人
一、操り三番叟(あやつりさんばそう)
三番叟 中村 種之助
千歳 中村 隼人
後見 中村 梅丸
翁 中村 錦之助
双蝶々曲輪日記
二、引窓(ひきまど)
南与兵衛後に南方十次兵衛 中村 歌昇
女房お早 中村 米吉
平岡丹平 坂東 巳之助
三原伝造 中村 隼人
母お幸 中村 歌女之丞
濡髪長五郎 尾上 松也
銘作左小刀
三、京人形(きょうにんぎょう)
彫物師甚五郎 坂東 巳之助
京人形の精 坂東 新悟
娘おみつ実は義照妹井筒姫 中村 梅丸
女房おとく 中村 種之助
奴照平 中村 歌昇
第2部は、糸繰りの人形が三番叟を踊るというユーモアあふれる楽しい踊り『操り三番叟』から幕を開けます。
『双蝶々曲輪日記』より「引窓」は、家族の義理と情愛を、引窓から差し込む月光の明暗で表した人情味あふれる作品です。
そして『京人形』では、名匠と人形の精との束の間の逢瀬を描いた幻想的な物語をご覧いただきます。
あらすじ等はなくネタバレですので
予習していこうかな?と考えてこの記事来てしまった方がもしいらっしゃいましたら
このブログ読まずにチラシやパンフレット、イヤホンガイドを参考にして行かれることをお勧めいたします。
元日、品川駅にて。
お昼ご飯は尾張屋さん行こ〜と思ってたんですが
思っていたより混んでいたんでやめて
どっこに行こっかな〜とウロウロしていた末に
浅草公会堂に近い「asakusa cafe」に行きました!
カレーセット!美味しかったです〜!
スプーンがね、曲がってんの!
なんかね、珈琲にこだわってらっしゃるんだなぁと分かるお店でしたし、
なんとなく今年の私はコーヒーも行ける気がする!という謎の直感により頼んでみました^^*
ミルクはこの後入れたけどイケました!やったよ〜ぃ!
あとカップとスプーンがアート寄り!
パンフを読んで思い出したこと。
そういえば岐阜のお雑煮ってどんななんですか?丸餅ですか?って聞いたら
餅は溶けてるって聞いて岐阜のお雑煮がめちゃくちゃ気になってる。
溶けてるってどんなん??
あと味噌のお雑煮食べてみたい〜!
お年玉〈年始ご挨拶〉
中村 隼人
夜の部のあらすじと諸注意(電源落とすことについて)
中村錦之助さんと呼んでらして
説明だからか、しゃべくり高麗屋みたく呼びづらいのか分からないけど
家族と仕事相手が地続きってやっぱちょっと不思議かも?と思ったり。
一、操り三番叟(あやつりさんばそう)
三番叟 中村 種之助
千歳 中村 隼人
後見 中村 梅丸
翁 中村 錦之助
去年の御存知鈴ヶ森のイヤホンガイドだったと思うけど
当代きってのイケメン親子です、と紹介されてたように
操り三番叟の翁、千歳がとても上品に美しくて
見に来て良かったなぁ〜という心地になる〜
隼人千歳の進んでくる歩み方がすり足のようでそうではなく、
でも人間がするには不自然なのは感じつつも
あの舞台に違和感がないから能の感じなのかなぁ?
小さい烏帽子がよく分かんない〜気になる。
紅白梅っぽく見えるよね。
錦之助翁が正面にきて、足首から先だけを音楽に合わせて動かすの、
あれ上に上げた足裏が反っていて
指先まで意識が行き届いているのが見て分かって
物凄く動作としては少ないのに
心が捉えられてじっと見つめてしまう、気になる!
あと袖を頭の後ろを通って右側へかけるの、翁って感じ。
舞台が最初能舞台の屋根と背景が老松なのが
操り三番叟の出番になると空色に向かい合った丹頂二羽になる爽快感凄い!
最初の能舞台はむかしむかし象がきた思い出します。
映像で操り三番叟は一度見たことあったんだけど
(松也さん後見のやつ)
目の前で見ると尚更後見に糸を引かれて上がる腕の自然さに驚ける!
確かに動きは操られて人形なんだけど
種之助三番叟の思いっきり身体の届く以上のところまで
広がるような仕草は見ていて開放感あって好き〜^^*
パーンパーンと力いっぱいというのも違うし、元気というのも違う。
人間じゃないけど人間を感じる人形なんですよね、
踊れる人がやる踊れない役を見たときみたいなものを感じますね(byコンタクト)
左足をまっすぐ伸ばして右足を曲げてぺたんと力抜けて床につくの、
人形らしい仕草で人間らしく見えない気がするんだけど
下半身ふんわりしてるからこそな気はする。
パッと見バレエや新体操みたく
足を開脚して直線にしてるように見えるもの。
双蝶々曲輪日記
二、引窓(ひきまど)
南与兵衛後に南方十次兵衛 中村 歌昇
女房お早 中村 米吉
平岡丹平 坂東 巳之助
三原伝造 中村 隼人
母お幸 中村 歌女之丞
濡髪長五郎 尾上 松也
前回歌舞伎座で見た時、濡髪のお話だと思ってワクワクしてたら
あんなに大きく強い濡髪が大きな身体を窮屈にして
身を隠して逃げていてもうなんかやるせないといいますか、
虚しさを感じてしまって。
私、痛いのも苦手だけど精神的に痛いのもあんまり好きとは言えないんですよね;;
ちょっと難ありな人が借金を背負って潰れていくとかそういうの可哀想で見ていられない。
2度目だからか、年齢層からの緩和か
物語をしっかり見ることが出来たように思います。
イメージが、としか言いようがないんだけど
なんとなーく歌舞伎という言葉からイメージする声は
歌昇さんのような声というただそれだけ。
どっしりしてて声が舞台に映えますよね。
歌昇与兵衛の「ただいま」と
心底嬉しそうに二人の喜ぶ姿を想像しての照れも含まれるような
優しい奢らない人柄の見える声がとても可愛いと思います^^*
だから濡髪を捉えようとするのを止めようとするお幸さん、お早さんになんで止めるんだ!って納得いかないのね。
でここでこの人物の優しさが見える気がする。
怒るとかじゃなくて納得いかないっていうだけなん!
納得いかなくてもきっちり耳を傾けて説明もちゃんと聞くし、人柄が優しい。
お早さんの物事の流れの一つ先を読んで動き出すあたり、
大変頭の回転が速い方なんだなぁと思います。
放駒長吉も素敵だったけれど松也濡髪の
いかにも強そうな、花道から力強さが伝わるのいい〜
からこそ!角力場観てるからこそ_(:3」∠)_シューンってなるよう。
というのは足音力強く身体大きいのに、
隠しきれないほど大きいのに必死に隠れて逃げているからです。
歌昇十次兵衛が路銀(旅のお金)で黒子取っちゃうの、
つけボクロでどんな役も演じてみせる女優さんの話があったと思う、それを思い出しました。
実際は血まみれな気もするけど確かに人相は変わるよね。
銘作左小刀
三、京人形(きょうにんぎょう)
彫物師甚五郎 坂東 巳之助
京人形の精 坂東 新悟
娘おみつ実は義照妹井筒姫 中村 梅丸
女房おとく 中村 種之助
奴照平 中村 歌昇
巳之助甚五郎が太夫の落とした鏡拾ってきちゃうの、
観劇やLIVEでテープや紙が降った時、嬉しさ故に膝の上に乗ってるし…と拾ってきたりはする。
でも正直拾っててちょっと恥ずかしいとこある〜オタクだなぁって思うんですよね(笑)
演出のものもそう思うんだけど太夫のはただの落とし物だから大分ヤバいなって思います。
投げつけられたわけじゃないけどカルメンみたいと後で思いました。
ウィキッドのボックにも鏡があれば良かったんじゃないかって思ってしまいます〜
性別は変わっちゃうけど。
新悟京人形の精を見て、
右近ルフィの両手グーにして両腕つっぱったの男性らしいんだなぁと。
両手をたたく仕草の硬さが柔らかい巳之助甚五郎と差があって人形らしく感じます。
甚五郎さんというより巳之助さんの職人であり、
位が高いわけではない人々の踊りの仕草と指先の滑らかで柔らか上品な動きが
やはり素敵ですよね、アンバランスかつ混ざり合ってる!
繊細な手つきは人形師という職業の片鱗見ているのかもしれないし見ていないのかもしれない。
ん〜やっぱり舞踏好きだなぁと京人形見て思います〜
京人形のお話は想像したエンドと違ったので毛抜くらい驚いたけども(笑)
これは京人形と夢のようなひと時を過ごした甚五郎の家に
かくまっていた少女(このシーンまで話にも出ていなかった気がする)はお姫様だったのです~
と唐突な“実は”が始まる。
そこに唐突に奴が現れ、お前が悪役だなとこれも唐突に甚五郎さんに切りかかる。
正直直前までののほほんから急展開です。
甚五郎さん右手やられてしまうけど誤解を解いて早く逃げなさいと奴とお姫様逃がす。
これはきっと京人形をお姫様に見立てて悪役から守るやつだ…!と思ったんです。
悪役も出てきてさぁ戦うぞ!となって…
結果は普段使っている仕事道具(大工道具)ならちょこざいな!
左腕一本で充分よ!と相手を翻弄しやっつけてしまう。
まさかのーーーーーー!!
大切に京人形仕舞うなぁとは思ったけど使わないんかい!!っていう思いが終演後凄く残りました(笑)
悪役たちやっつける時に一回転してやられた~と示すんですが
私が一番最初に見た歌舞伎がお正月の里見八犬伝だったので
現八と信乃が屋根の上で戦う場面を思い出しましてお正月っぽいなと思いました。
ご存知鈴ヶ森もそうですけどバリエーション豊かにやられていくの面白いですよね(笑)
一番最初ののこぎりギコギコするのから笑ってしまいました。
(軽くワンピース歌舞伎のミーちゃんみたいでしたが)
巻尺であってるかな?あれだけどうやって戦ってるのかよく分かんなくて
調べてみたけどイマイチ解決されなかった~
メジャーみたく伸ばして戦ってるんだろか?