珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

クリスマス・キャロル

今までなぜ読まなかったんだろう?と思う本で世の中は溢れてる。一生かけてもその全てには触れられないのだろうと思うと悲しさも悔しさもあるけれどそれ以上に飽きることのない楽しみがある希望に湧き立つ。クリスマスキャロルなんで今まで読まなかったんだろう?まぁ理由おぼろげにあるけど読んでみたらディケンズとてもハマる。

 

オリバー・ツイスト(清く正しく信心深い人は救われます)と違ってライオネル・バートのオリバー!(いかなる人にもやり直しのチャンスを!)にクリスマスキャロルは近いのか?と思ったけど読み進めたらやっぱり清く正しくでした。

ミュージカルオリバー!はフェイギンが生きている。

"お互いみんなが同じ墓場への旅の道づれだと思って、行先のちがう赤の他人だとは思わないなんて時は、一年の長い暦をめくって行く間に、まったくクリスマスの時だけだと思いますよ"

これをフェイギンに用いたみたい、ディケンズはそうはしませんが。

クリスマスはあたたかく幸せで満ちているからこそ自分自身が照らされて欠けているものを自覚するのかもしれない。誰と一緒にいても自分は独りなんだと思いつつも、それを上回る幸福感でもって繋がりと喜びを享受する日。

誰にでもやり直しは出来る。ただ私は人が変わったように行動し始めたスクルージが途中で心痛むのが人間らしくて好きです。心痛まないわけじゃない。それは大切なことだよね。