珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

ハムレット-2013/03/30-

2013/03/30(土)マチネ

自由劇場

2階真ん中

キャストさん

クローディアス : 志村 要

ハムレット : 田邊真也

ポローニアス : 維田修二

ホレイショー : 味方隆司

レイアーティーズ : 青山裕次

ガートルード : 中野今日子

オフィーリア : 野村玲子

ローゼンクランツ : 脇坂真人

ギルデンスターン : 田中廣臣

フォーティンブラス : 阿久津陽一郎

墓掘り1 : 川原洋一郎

亡霊/劇王/イギリス使節 : 山口嘉三

ヴォールティマンド : 斎藤 譲

オズリック/コーニーリアス : 吉賀陶馬ワイス

マーセラス : 南 圭一朗

バーナードー : 中村 伝

フランシスコー/船乗り : 佐久間 仁

妃/墓掘り2 : 有賀光一

牧師/隊長 : 神保幸由

【男性アンサンブル】

荒井 孝

水原 俊

須永友裕

塚田拓也

小松貴行

佐藤幸治

川野 翔

野口雅史

【女性アンサンブル】

斉藤昭子

大橋里砂

辻 茜

趙 香順

高橋由衣子

滝沢和貴

ネタバレです。

よろしいですか?

ハムレットはやっぱりあんまり好きじゃないです^^;

作品自体があまり好きじゃない。

けど名作というのはよく分かります。

全ての元になっている、シェイクスピアはみんなそうなのかもしれませんが。

詰め込まれすぎているんだよなぁ。

一つづつの要素をとっても充分魅力的です(それって凄いことだと思う)。

復讐劇。

ハムレットが「頭の上の雲が...」っていうの脳内変換間違えて「蜘蛛が」って思っちゃった。

いやそれマズイだろって(笑)

とりあえず頭からは降ろした方がいいと思う。

やたら天気の比喩多かった。

「生か死か、それが疑問だ」

生きればいいじゃん。

死んだら死んだだけですよね。

というか既に死んだ霊に従って自分の人生を使うことないと思うんだ。

自分がやりたいことが復讐ならすればいいですけど、他人に道を決められて守らなければいけないっていやですよね。

人は二度死ぬって別舞台で言ってた。

心臓が止まって一度目の死、記憶から消えて二度目の死。

ハムレットは未だに死んでいないってことにはなりますね、人々の中で生き続けてる。

死んでも生き続けるから悩むほどのことでもないです。

ハムレット迷いすぎ(笑)

レイアティーズが対照的に描かれてるけどはっきりきっぱりしてる。

けど思うのは自分が悲しんでいる怒っているとはいえ王様の言う事に従っちゃうってことは人を見る目がないですね。

ハムレット」はハムレット中心に描かれているわけだけど、ハムレットは善でもない。

知的かもしれないけど友人殺すし、ポローニアス殺すしただの狂人でしかない。

危ない。

王様はハムレットによると悪だけど本当に妃を愛してるっぽいし心ではずっと殺人を悔いている。

祈っても許される罪ではないと思っているし、そういう善も持ってるから妃は惚れたんでしょうね。

殺したことを思わないことはない小悪党。

殺人ももうしなきゃ良かったんですけど溺れてるんですよね、妃との愛、王としての権力。

溺れるものは久からず。

けど握ったまま離せない弱さ。

妃は寂しさゆえに愛されたら流れてしまうその弱さ。

アスペクツ・オブ・ラブ的な弱さ。

ハムレットは先代の王をやたら美しく話していたけど霊が復讐の誓いで「誓え~」とか脅してくるあたり大したこと無さそうな普通の人だよね。

人間らしいですよ。

ハムレット、剣を取って横にして「この十字に誓え」って言ってた!

「剣=スペード=スペードのエース=死」がしゅぱぱぱぱっと頭かけ巡った。

その剣に誓う=死への誓い...とか深読みすぎて関係ないねこれ(笑)

オフィーリア愛していた感じハムレット分かる~

オフィーリアも惹かれていたんだろうけどそれはハムレットが綺麗な部分見せてたからだろうし。

オフィーリアの花言葉だけでもめっちゃ面白かった。

オフィーリア祈ってる時と狂ってる時すっごい良かった!

個人的に素直に良い演技を見ると崩れたその人の演技を見たくなるので

可憐な姿と狂う姿、二つが一作品で見られるというのは演者の引き出しを多く見られて嬉しいです。

それでどちらも上手かったら惹かれてしまうんだからおいしい役ではある。

けどオフィーリアのクオリティ少し下がってもいいから若い人でも見てみたい。

演技でカバーするんじゃなくて若さからくる華やかさのあるオフィーリア見たいな~

ガートルートは先代王に守られて大切にされていて愛されることを知りすぎている、逆に愛されないことを知らないくらいの雰囲気まとってるのかもしれない。

中野さんは優しさを感じて妃らしいと思うし私は何も思うことは無かったんですけど

一人でも生きていけそうだと言われるとそうな気もしてきてしまいます…。

なのでもう少し柔らかい雰囲気のガートルートも見たいから野村さんやってくんないかなぁ?

きっと似合うし見てみたい!!

シェイクスピアの時代って女役も男がやるんだよね、忘れてた。

妃は有賀さん、裏声綺麗~。

ホレイショーはハムレットに従順すぎて良くない。

言われたことを考えず鵜呑みにするのは親友でもなんでもない。

言いづらいことでも時と場合によっては言ってあげるのが友達じゃないかな?

墓掘りの割り切り具合。

ザズはポローニアス、ホレイショー合わせた感じ。

墓掘りはティモン、プンバか。

スカーは王、ハムレットはシンバ。

田邊さん、話している時の口の形が広樹さんに似てるからこそ比べてしまうのだけど

演技の土台が田邊さんはあくまで冷静。

青い炎のような熱さ(見た目は冷静であり実の炎は完全燃焼している無駄のなさ)

「言うぞ~」今まで霊らしく話していたのに急に無表情になったその一言気になる。

最近は無表情な声に惹かれてしまう(笑)

オフィーリアに話しかけているうちの「~なの?」と女性ぽくなったハムレットの声にときめく。

引き出しが一つ覗けたような言い方で素敵だった!

その人らしくない声というのにはついつい惹かれてしまうもの。

ポローニアスを引きずるのとオフィーリアが椅子から転げ落ちる音が現代舞踏と呼ばれるジャンルでよく見るような気がします。

ドキッとするし本能に呼び掛ける動きなんじゃないかな?

特に転げ落ちるドタンッという音なんかは。