珈琲とmilkのパーセンテージ

苦かったり甘かったりするので無機質の筆や箱で切り取ってみる。

信長の野暮-2023/05/21-

2023/05/21(日)マチネ

吉祥寺シアター

 

STAFF

作・演出      佐藤慎哉(アナログスイッチ)

舞台美術      平山正太郎(センターラインアソシエイツ)

演出部       三津田なつみ

照明        齋藤拓人

音楽        福永健人(airezias)

音響効果      天野高志(RESON)

スタイリスト    田中あゆみ

ヘアメイク     成谷充未

和物衣裳      加藤佑里恵(藤衣裳)


宣伝美術・グッズ  デザイン太陽と雲

撮影        山岸和人

WEBコーディング  阿波屋鮎美(ブラン・ニュー・トーン)


プロデュース/制作  中村加奈

制作助手      阿南美咲

広報        丸山香織(アナログスイッチ)

票券・デスク    よしよしこ(アナログスイッチ)

当日運営      吉乃ルナ

企画・製作     アナログスイッチ

 

キャスト

spi 奥谷知弘 井尻晏菜 澤邊寧央

渡辺伸一朗 大迫綾乃 秋本雄基 雨宮沙月 忠津勇樹 藤木陽一(以上 アナログスイッチ)

佐藤新太 吉田紗也美 

久保貫太郎(クロムモリブデン) 井内ミワク(はえぎわ)

 

あらすじ

明智光秀によって本能寺に追い詰められた織田信長

「これが最期」と覚悟を決めて目を閉じる。

が、ふと気がつくと冴えないワンルームでひとり

ゲームに明け暮れる田中の隣にタイムスリップしていた…!


偶然にも現代へと時空を超越してしまった戦国武将と、

彼らと共に生活することになった住人たち。

合わないのは時代のせい?個性のせい?

数多の混乱を面白おかしく描く、

空前絶後のシュチュエーションコメディ!

 

2013年、2018年と上演され好評を博し、

2023年5月アナログスイッチオリジナル企画として

バージョンアップして帰ってきます!

www.analog-switch.com

analog-switch.com

 

東京公演千秋楽おめでとうございます👏

ラストへのわちゃわちゃ

ラストへ向けて一階二階同時進行でお話が進み、台詞も重なり合っていく。これずっと重奏だと思っていて各々の展開が重なり合うのが面白かったです。東京楽は途中の「もう頭痛い」「ロキソニン~」の流れのように物語の主軸となる台詞がポップアップのごとく聞こえてきて鮮明だなぁと感じました。

一階だけ二階だけ注目してもそれぞれの出来事として続いていて当然面白く、どうして人物が動くのか聞こえてくる上下の会話を把握しても面白く、誰か好きな登場人物に注目し続けても面白くて一番好きな場面かもしれない!

いつもながら"何度見ても理解しきれない"が私はとても好き(笑)舞台はその時にしか見られないのに追いきれないところがあるのとても悔しいのだけどまぁだから惹かれるとも言える。分からないものは永遠。

信長

信長に対してあ~~好きって思うのは濃姫はいないと知って頭に血がのぼった勢いのまま階下へ向かう様と明智光秀だと証明された後、ぐわっと怒りが高まっていく様😂頭の回転も展開も早くジェットコースターなのいい~~🎢

ゲームをするのが日常だからか、理想を押しつけるなと感情思いをあらわにする光景がコミックのようにパキッと象徴的かつリアルの間で見やすいの今日とても好きだなと思いました🤗今まではどちらも分かるだけに状況の寂しさが「どーしてこうなるかな~」だったけど、寂しさにのまれず俯瞰出来たからそう感じられたのかもしれない。

そういえば苺ではなくて漬け物を決まった場所に置き続けるバイトしたって方が短時間でも気が狂いそうだったと話してたから向いているのは凄い才能だなぁなんて思ってた。これちょっとだけカーティス想い馳せたりして。

今さら信長がコントローラーの操作分かってきたぞ!の喜び、場面的には今そっちじゃないだけどコントローラー操作できる喜びようコントローラー操作出来ない私はとても分かる。

徹さん

窓開けて「さやかーーーー!」と叫ぶの、トランペット吹いてた人がむしゃくしゃして深夜に窓開けて思いきりパーーッと吹いてすぐ寝たって話してたの思い出した。なんかスッキリするんですかね?

森兄弟、坊丸

ラストのなぜか仲良くなったご近所3人の関係性気になる~~反応わりと兄弟の時と同じでは??と思えて尚更気になる~

登場人物の中で個人的に刺さるのは坊丸。もう明らかに性分と生真面目さから苦労背負ってて巻き込まれても付いていくししっかり成し遂げようとするの健気でかわいい。背が高くて豹柄なのに威圧感ないの根っからの従者なんだろか。

田中

あまりにも危険を察知しなさすぎる田中さんめっちゃ気になる(笑)

のぶちんの短刀に対しても恐れなさすぎるし、森兄弟に対しても笑いながら煽るけど毎回それ隣の部屋での出来事見て同じこと言える?と思いつつ、言うかもなぁとも思う🤔

それなのに太田さんを殴りにいく(自分が手を出す)のは及び腰なの結果的にめちゃくちゃ優しい良い人。

信介

タイムマシンで戻るなら?と問われて考えた時、戻ったらなんやかんや乗り越えたこともう一回やんなきゃいけないのか~と面倒に思えて今が一番だと結論づけるのだけど、その点信介は肝が据わってるなと思うわけです。

就職面接前の自分に緊張すんなと励ますためにタイムマシンを作るなんてなかなか選べない解決法だよね。

あと個人的に緊張せずに望めば受かったと自分の実力を信じているところが人間として好きです。こんな息子育てたらそりゃお母さんも誇らしいよね。「すごいじゃない!」と思うわけだよね。この親子関係、ムファサとシンバみたいで好き。

徹の言葉にしっかり傷つくくらい自分の状況を理解してる信介は面白い人物。椅子の昇降で気持ちが伝わるとは思わなかったとても好き(笑)

その他

・映画アーネスト式プロポーズを見て「真面目が肝心」の戯曲読んでから映画のように自由に田舎町とロンドンを移動せずとも成り立つ舞台セットへの憧れがあるわけなんですが私が見たかったのはこういうのかもしれないなぁとのぶやぼ見て思う。

・未来の信長も気になるのだけどタイムスリップした身体の持ち主の意識がどこで自由してるのか気になる。あちこち行ったりはしてないのかなぁ?どうしてるんだろう。皆一緒のとこにいたら面白そう。

・忘れてましたがミュージカルとストプレ(に一応入るのかな?)を好む人はやはり少し違うのだなと改めて感じます。

東京楽はミュージカルの空気感に少し近くて混ざり合っているのが楽しかった!どちらも同じ舞台なのに違いがあるの不思議。

 

 

今日の公演を思い出すときに触れざるをえない状況だから後々のためにも書き置きます。

観劇すること自体が消費であるわけでじゃあ何を消費しているの?と考えると怖いな、しんどいなと思うこの頃でした。需要と供給で成り立っているサービスとはいえ線引きがあいまいになりがちなのかもしれないですよね。怖くはなっていたけれど予定していた今日観に行って良かったなと、そう思えて良かったなと思ってます。また今日観るのがコメディーののぶやぼで良かったです。頭では理解していてもまだ心が追いついていないので無理せず逃げつつそのうち向かい合いたいと思います。